ドコモ、独net mobileの株式公開買い付けを発表
NTTドコモは9月11日、ドイツのモバイルコンテンツ配信プラットフォーム事業者、net mobile AGの株式を、公開買い付け(TOB)で取得すると発表した。発行済み株式総数の75%以上を買い付け、同社をドコモの子会社とする計画。
NTTドコモが9月11日、ドイツでモバイルコンテンツの配信や課金などに関するプラットフォームを運営している事業者、net mobile AGの株式公開買い付け(TOB)を発表した。1株あたり6.35ユーロ(約842円)で、発行済み株式数の75%以上(577万2894株以上)の買い付けを予定している。発行済み株式(769万7192株)のすべてを取得した場合、その価格は約65億円ほどになる。
買い付けは、ドコモがドイツに設立したDOCOMO Deutschland GmbH(ドコモ・ドイチェランド)を通じて行う予定で、公告はドイツで実施する。net mobileの監査役会と取締役会は公開買い付けに対し賛同の意を表明しており、買い付けが成功した場合、net mobileはドコモの子会社となる。
今回の買い付けの目的をドコモは「net mobileはモバイルコンテンツ配信において優れた独自プラットフォームを有し、欧州を中心に事業規模を順調に拡大している。net mobileの欧州における事業基盤と技術力をもとに、ドコモが国内外で培ったモバイルビジネスに関するノウハウとサービス実績を活用することにより、同社の事業拡充と、ドコモの海外におけるプラットフォーム事業基盤の確立に向けた体制強化を実現することが可能であり、両社のビジネス成長に大きく寄与すると判断した」としている。
公開買い付けは2009年9月末日までに受け付けを開始し、受け付け開始から4週間で行う予定。
関連記事
- 「国際事業の収益を10%に上げる」――ドコモ、国際事業の現状と展望を説明
NTTドコモが国際事業戦略の説明会を開催。渡航者向けの国際サービス、法人向け国際ソリューション、海外出資や提携、海外でのiモードビジネスについて、国際事業部長の国枝俊成氏が説明した。 - ドコモ、KTFの株式持ち分をKTの普通株式と転換社債に交換――KT・KTF合併に伴い
ドコモは、2005年12月に資本参加した韓国2位の携帯キャリアKTFの株式持ち分を、親会社でKTFの合併先であるKTの普通株式と転換社債に交換することを発表した。 - 2640億円でインドに足がかり――ドコモ、タタ傘下の通信キャリアに出資(2008年11月)
NTTドコモは11月12日、インド タタ・グループ傘下でシェア第6位の通信キャリア、Tata Teleservicesに出資すると発表した。約2640億円を出資し、法人連携や国際ローミング、端末の共同調達などでのシナジー効果を見込む。 - NTTドコモ、船舶モバイル通信キャリアのBlue Ocean Wirelessに出資(2008年9月)
NTTドコモは9月11日、船舶向けにGSM方式の携帯電話サービスを提供するBlue Ocean Wirelessに対し、第三者割当増資により普通株式総数の約11.5%を約1000万米ドルで取得したと発表した - DoCoMo Capital、3Dアバター企業Gizmozに出資(2008年3月)
ドコモがアバター企業Gizmozに出資。またGizmozの3Dアバターは、AOLのAIMサービスで利用可能になる。 - ドコモ、燃料電池のアクアフェアリーに出資──株式36.5%を取得(2006年9月)
NTTドコモは9月11日、燃料電池の開発・製造を行うアクアフェアリーの実施する第三者割当増資を引き受け、業務・資本提携の契約を締結したと発表した。 - ドコモが話す「買収・出資攻勢」5つの方向性(2006年3月)
NTTドコモが、事業者を実質的に買収したり、有力事業者に出資する、あるいは出資比率を引き上げたりするケースが目立っている。狙いは何か、中村社長が話した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.