アスモのモバイル事業をネットインデックスに譲渡――レカムホールディングス
レカムホールディングスは、同社の子会社であるアスモのモバイル(PHS端末)事業を、ネットインデックスに譲渡したと発表。市場の縮小により、モバイル事業での収益拡大が困難となったため。
レカムホールディングスは9月29日、同社の子会社であるアスモのモバイル事業をネットインデックスに譲渡することについて、基本合意契約を結んだと発表した。譲渡するモバイル事業とは、アスモが現在ウィルコム向けに供給しているPHS端末事業となる。同社はこれまで、ウィルコム向けに「9(nine)」「9(nine+)」「WILLCOM 9」を供給していた。またレカムホールディングスは9月28日に、ネットインデックスと資本提携を行った。
譲渡の理由についてレカムホールディングスは、「2008年度からの携帯電話業界の端末価格設定方法の変更や個人消費の低迷などの影響により、モバイル端末市場は縮小が続いていることから、アスモ単独のモバイル事業で収益を拡大していくことが困難と判断したため」としている。
ネットインデックスは、モバイル事業では「W-SIM RX420IN」や、「"TT" Tiny Talk WS001IN」「"DD" Data Driver WS002IN」「nico+」などのW-SIM対応製品を開発している。同社を譲渡先に選んで理由についてレカムホールディングスは、「アスモとネットインデックスは、中小企業振興ネットワークに加盟しており、この企業ネットワーク再編の一環として今回の譲渡に至った。アスモが保有する端末プラットフォームをネットインデックスが活用することで、低コストで端末を開発できることが期待される」と説明した。
なお、「9(nine)」「9(nine+)」「WILLCOM 9」のユーザーサポートもネットインデックスが引き継ぐ形になるが、「サポート体制変更の具体的な時期や内容などは別途案内する」(レカムホールディングス)とのこと。
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