新聞をカメラで撮ると動画広告へ――iPhone活用の広告配信サービス「A-CLIP」
新聞広告をiPhoneのカメラで撮ると、より詳細な商品の情報を動画で視聴できる――。博報堂DYメディアパートナーズとクウジットが、新聞とスマートフォンを連動させた広告配信システムを開発した。
博報堂DYメディアパートナーズとクウジットが、iPhone向けに動画広告を配信するサービス「A-CLIP ver.1.0」を開発した。
新聞広告に掲載された専用の画像パターンをiPhoneのカメラで撮影し、認識させると動画広告が表示されるというもので、1月8日の朝日新聞朝刊(東京本社版)に第1弾の動画連動広告が掲載される。これに伴い、1月7日からApp StoreでiPhone版の「A-CLIP」の配信が開始された。
A-CLIPの利用者は、アプリを起動して1月8日の朝日新聞の朝刊に記載された特定のマークをiPhoneのカメラで読み込むことで、紙面に掲載された広告商品に関連する映像や音声のコンテンツを視聴できるようになる。
A-CLIP ver.1.0は、博報堂DYメディアパートナーズの動画変換配信サービス「Rocket Box」と、クウジットのAR技術「KART」(Koozyt AR Technology:カート)を利用して開発された動画広告配信システム。両社はこのシステムの特徴について、QRコードのように接写することなくマーク画像を読み取れる点や、スマートフォンのカメラで撮影した映像と新聞広告に連動させたバーチャルな情報を合成して表示する、「AR」(拡張現実感)を活用した広告展開も可能になる拡張性の高さなどを挙げている。両社は今後、電子クーポンの発行や保存、スマートフォンの位置情報に連動したサービスの提供も予定しているという。
同サービスに対応するスマートフォンは、iPhone3G/3GS(OS 3.1 以上)で、他のスマートフォンへの対応は未定。また、朝日新聞以外のメディアへの展開についても未定としている。
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