富士通は3月19日、NTTドコモ向けにLTE無線基地局装置の出荷を開始したことを発表した。
同社は2006年10月、ドコモにLTE無線基地局装置の開発/製造メーカーに選定され、ドコモと共同でLTE無線基地局装置の開発と評価を進めてきた。NTTドコモは12月にもLTEサービスを開始する予定としており、富士通が商用基地局装置の出荷を開始した。
LTEは下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsの高速通信に対応し、接続時間やネットワーク内での処理時間の短縮などを実現する低遅延といった特長がある。出荷を開始した基地局装置は、省スペース化や高施工性、3GとLTEのアンテナ設備の共用など、3GからLTEへの設備移行がスムーズに行えるよう工夫されている。
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