NECとカシオ日立、5月1日に事業統合
NECとカシオ日立モバイルの携帯電話事業を統合する合弁会社、NECカシオモバイルコミュニケーションズが5月1日にスタート。シナジー効果を生かした端末作りで国内外でのシェア拡大を目指す。
NEC、カシオ計算機、日立製作所の3社は、NECとカシオモバイルコミュニケーションズの携帯電話事業を5月1日に統合すると発表した。これに伴い、NECとNECカシオモバイルコミュニケーションズ間の会社分割契約と、NECカシオモバイルコミュニケーションズとカシオ日立モバイルコミュニケーションズ間の合併契約が締結された。
3社は当初、4月の事業の統合を予定していたが、海外の競争法審査に対する対応の遅れなどから延期。現在も審査は継続中としているが、現時点で支障なく完了すると見込まれることから、5月1日の統合を決めたという。
新会社の名称は「NECカシオモバイルコミュニケーションズ」となり、代表取締役社長には現NEC 執行役員兼モバイルターミナル事業本部長の山崎耕司氏が就任。合弁開始時の資本金は10億円で、出資比率はNECが66.00%、カシオ計算機17.34%、日立製作所が16.66%となる。なお、NECカシオモバイルコミュニケーションズでは、6月までに増資により資本金を50億円に引き上げる予定で、増資後の出資比率はNECが70.74%、カシオ計算機が20%、日立製作所9.26%となる。
NECカシオモバイルコミュニケーションズは事業統合を機に、NECの携帯電話端末事業部門とカシオ日立モバイルコミュニケーションズの販売・開発・製造・保守などの全事業を統合。両社の技術開発力と商品開発力を生かした端末を開発し、国内外のシェア拡大を目指す。
商号 | NECカシオモバイルコミュニケーションズ |
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本店所在地 | 神奈川県川崎市中原区(NEC玉川事業場内) |
資本金 | 10億円(2010年5月1日時点合弁開始時) |
出資比率 | NEC:66.00%、カシオ計算機:17.34%、日立製作所:16.66%(2010年5月1日時点合弁開始時) |
代表取締役社長 | 山崎耕司(現NEC 執行役員兼モバイルターミナル事業本部長) |
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