UQ WiMAX網を活用するビジネスを支援――KCCS、MVNE事業を開始
京セラコミュニケーションシステムが7月末から、UQ WiMAX網を利用したMVNOの支援サービスを開始。WiMAXでの固定IPアドレスや閉域接続が可能なことから、幅広いニーズに対応できるという。
京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、7月30日からMVNOを支援するMVNE事業を開始すると発表した。サービス当初は、UQ WiMAXのMVNE事業を展開し、以降、3GやWi-Fi、LTEなどの複数ネットワーク対応に取り組むとしている。
MVNEは、各種機器メーカーやサービスプロバイダなどがモバイル通信を活用したサービスを立ち上げる際、ネットワークや課金・認証システムを提供するとともに、運用を支援するサービス。KCCSは同社のMVNEサービスを利用することで、最短1カ月、初期コスト最小数十万円からのコストで通信を活用したサービスを開始できるとしている。
KCCSが提供する支援サービスは、ネットワークインフラとMVNO運営支援システムで構成され、ネットワークインフラとして、WiMAXのコアネットワークと認証システムを提供。Web上からオンラインで端末の開通/解約を行える仕組みや、運用に必要な課金情報、工事/障害情報などの情報をMVNO運営支援システムとして提供する。
KCCSは、UQコミュニケーションズとレイヤー2相当のパターン5で接続しており、MVNOは固定IPアドレスや閉域接続でWiMAX網を利用できる。そのため、セキュリティが重要視される法人向けネットワークソリューションをはじめ、デジタルサイネージ、キオスク端末、家電、車両への組み込みなど、幅広いニーズに対応できるのが特徴となる。
ネットワークインフラとMVNO運営支援システムの利用料金は、インターネット接続の場合が初期費用31万5000円、月額料金が10万5000円と3654円/1端末。閉域接続は初期費用52万5000円、月額料金が18万9000円と3560円/1端末(端末あたりの価格は契約数に応じて変動)。
KCCSは7月14日から7月16日にかけて、東京ビッグサイトで行われる「第1回無線技術応用産業展 モバイルパワー2010」(ワイヤレスジャパン2010併設)に出展し、同サービスの活用したソリューションの事例を紹介するとともに、MVNO運営支援システムのデモを行う。
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