角川、電子書籍事業に本格参入 iPad/iPhone向けアプリを12月に提供
角川が電子書籍を中心とするコンテンツ配信プラットフォーム「Book☆Walker」を立ち上げる。プラットフォームサービスの開始に先駆けて、2010年12月からiPad/iPhone向けアプリの提供を開始し、実験的な取り組みを行っていくという。
角川コンテンツゲートは10月26日、電子書籍を中心とした角川グループのデジタルコンテンツを販売する直営プラットフォーム「Book☆Walker」を立ち上げると発表した。2011年4月にプラットフォームのサービスを開始し、その後は角川グループ以外の出版社等にも参加を呼びかけつつ、同年7月にグランドオープンを予定する。これに先駆けて、2010年12月からiPad/iPhone向けアプリを提供開始する。
iPad/iPhone向けアプリでは、ライトノベル、コミック、文芸ジャンルの人気作品を中心にラインアップするほか、2011年のグランドオープンを見すえた「実験的な試み」を実施していくという。Book☆Walkerのサービス開始時には、Androidを含むスマートフォンやタブレット端末、PCに順次対応していく。
Book☆Walkerでは電子書籍だけでなく、作品に関連するアニメや映画の映像、グッズの通信販売など、幅広い商品をユーザーに提供することで、他の電子書籍プラットフォームとの差別化を図る。2011年4月のサービス開始時には、文芸書、ライトノベル、コミック、新書、実用書、雑誌といった作品ジャンルごとにストアを展開し、それぞれのジャンルに合ったラインアップや付加価値の提供を目指す。開始当初は約1000作品を取りそろえる予定で、その後は角川グループ以外の出版社やコンテンツプロバイダーにも参加を呼びかけながら、ラインアップを拡充していく考え。
紙とデジタルの新刊同時発売や、書店との連動企画・商品の開発にも取り組み、紙と電子書籍の双方を生かした展開を目指す。また、ユーザー同士が作品の感想などを共有できるよう、ソーシャルメディアとの連動などにも取り組むとしている。
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