モバイルソリューション導入企業、スマートフォンに高い関心――IDC Japan調べ:調査リポート
IDC Japanは11月25日、モバイルソリューションの導入傾向と実態に関する調査結果を発表。モバイルソリューションを導入した企業は、スマートフォンの導入にも高い関心を示す傾向があることが分かった。
IDC Japanは11月25日、モバイルソリューションの導入傾向と実態に関する調査結果を発表した。
同調査によると、2010年にモバイルソリューションを導入しているユーザー企業は15.8%、計画中の企業は23.1%と、市場は拡大傾向にある。特に従業員規模5万人以上の企業では48.3%が導入済みで、計画中の企業の25%と合わせると7割を超えることが分かった。
2010年のモバイルソリューションの導入傾向は、従業員規模の大きさに比例して導入率も高くなっている。産業分野別でみると、証券、通信メディア、銀行、情報サービスなど、セキュリティの観点からPCの社外持ち出しを厳しく管理している業種で積極的な傾向が見られた。
スマートフォンの法人契約率は、モバイルソリューションを導入した企業では、一般の企業よりも2倍以上高い。特にモバイルソリューションを導入した従業員規模500人以上の企業では、iPhoneの法人契約率が高く、「導入したい」という意向と合わせると6割を越えることが分かった。
モバイルソリューションを導入した企業は、スマートフォンの法人契約にも意欲的な傾向がみられるものの、主流は従来型の携帯電話であり、モバイルソリューション市場の拡大に向けては、携帯電話で構築されたモバイルソリューションと、スマートフォンをサポートするハイブリッドな環境構築が鍵になると同社では分析している。
この調査はユーザー調査と取材結果をもとに、国内モバイルソリューションの利用実態を分析したもの。同社はモバイルソリューションの定義を「オフィスの自席から離れて仕事をする時に、携帯情報端末から社内の基幹システムと連携したアプリケーションを活用するソリューション」としており、ノートPCは除外している。
調査の詳細については、IDCが発行したレポート「2010年 国内モバイルソリューション市場 ユーザー利用実態調査」に掲載されている。価格は63万円。
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