ドコモが「汎用型サイクルシェアリングシステム」提供
実証実験などを通じてサイクルシェアリングに取り組んできたドコモが、「汎用型サイクルシェアリングシステム」の提供に乗り出す。Android向けサイクルアプリも開発。ポートなどの設備がいらない次世代システムも発表した。
NTTドコモは5月23日、サイクルシェアリングの新たな取り組みを発表した。同社は新規開発した「汎用型サイクルシェアリングシステム」の提供に乗り出す。サイクリングを楽しむためのAndroidアプリも開発し、5月24日から無料配布する。また、GPSや通信に対応した車載型アタッチメントを利用する「次世代サイクルシェアリングシステム」も発表した。
サイクルシェアリングは自転車の共同利用サービスのこと。街中に複数のレンタル拠点を設置することで、どこからでも利用、返却ができる交通システムとなる。パリの「velib(ベリブ)」など海外では本格的な運用が始まっている。ドコモはこれまで実証実験などを通じて事業化に向けた取り組みを続けてきた。
今回の汎用型サイクルシェアリングシステムは、1つのターミナル装置で1〜30台までのサイクルポートを自由に設置でき、大規模な実証実験から、マンションなどの小さなスペースまで、幅広い運用に対応する。また、FeliCaなどのICカードを会員証として利用できるのも特徴だ。共同開発したペダルが6月1日から販売受付を始める予定。
Androidアプリ「cosoado Cycles plus(こそあどサイクルズプラス)」は、ユーザが投稿したおすすめスポットに基づいたナビゲーション機能「みちくさナビ」が利用できる。また、移動速度や消費カロリーなどの情報も閲覧できる。共同開発したウイングスタイルが、5月24日からAndroidマーケットとドコモマーケットで提供する。ダウンロードは無料だ。
次世代サイクルシェアリングシステムでは、GPSや通信機能を自転車に組み込むことでポートなどの設備が不要になり、導入コストの低減やポートの設置が難しい場所での運用が見込める。通信機能の活用により、ロックの開錠などが自転車単体で可能となるほか、盗難や正しく返却されなかった場合でもGPSで自転車の位置を把握できる。また、走行距離、走行ルートなどの情報を利用者に提供できる。現在、加藤電機とともに商品化に向けた開発や検証を行っている。
25日〜27日に東京ビッグサイトで開催される「ワイヤレスジャパン2011」のドコモブースでは、同社のサイクルシェアリングシステムを体験できるコーナーを設ける。
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