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発達障がい児をスマートフォンで支援――香川大学と富士通が共同研究
富士通が開発するソフトウェアをインストールしたスマートフォンを保護者や教師に貸与。子供たちの利用シーンを観察し、アンケートやヒアリングなどを通じて有効性を調査する。
香川大学と富士通は7月1日、発達障がい児や知的障がい児とその保護者、指導者を対象とする、スマートフォン活用の共同研究を開始した。期間は7月1日から2012年3月31日までを予定している。
共同研究は、スマートフォンを活用して障がいを持つ子供たちの生活の質を高めることを目的としたもので、小学校、中学校、特別支援学校に通う発達障がい児や知的障がい児とその保護者、指導や支援を行っている教師、支援員を対象としている。富士通が開発するソフトウェアをインストールしたスマートフォンを保護者や教師に貸与して子供たちの利用シーンを観察し、アンケートやヒアリングなどを通じて有効性を調査する。
使用するソフトウェアは、香川大学と富士通が公開した「特別支援携帯アプリ」をベースに、スマートフォンの特長を活かした機能を追加、改良したもの。感情表現を支援するソフトウェアを新規に開発し、漢字やひらがななどの筆順の理解を支援する機能などを追加した。
香川大学と富士通は共同研究終了後、教育機関、支援センター、保護者などに対し、ソフトウェアの活用事例、支援の有効性などに関する成果を広く公開する予定。またソフトウェアについては、実証実験結果を踏まえて機能や操作性の改善を図り、普及を目指す。
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