ミラノの街で太陽光の新しい提案が輝いた――パナソニック、ミラノサローネ現地報告(1/2 ページ)

» 2012年04月19日 13時52分 公開
[本間美紀,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

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※この記事は、エキサイトイズムより転載しています。


 4月17日朝9時。ミラノの街に青空が広がった。ミラノ大学の構内。回廊の中庭に設置された、太陽光パネルを使ったインスタレーションが光を浴びて輝いている。「太陽光が差し込む。これが自然の流れのすべての始まりです」と建築家の平田晃久さんが会場で微笑む。

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 2012年のミラノサローネ期間中に、日本のパナソニックが開催中の展示「Photosynthesis -光合成-」だ。太陽光パネルでエネルギーをつくり、それを蓄電し、夜に光となる。そんな一連の流れを光合成に例えたのだ。通常は平たく並べる太陽光パネルを、ここで傾けたり、浮かせたり、重ならないように組み立てた。これがメインとなる「パビリオン」である。

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 芝生のように敷き詰めるのではなく、樹木の葉のように太陽光パネルを使ってみたらどうか。そんな発想が、今回のインスタレーションの発想源となった。地面にできるだけ陰を作らない。落ちた光で植物が育つ。太陽光発電の機能としては決して完璧ではない。けれどもそれが本当にエコなのか? 太陽の光を欲しているのは土地や、そこに息づく自然である。パナソニックと平田さんが達した結論は、そんな環境共生だった。

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