コカ・コーラ イーストジャパン プロダクツの茨城工場は、土浦駅からタクシーで15分ほどの場所にある。ここではグラソー以外にも「爽健美茶」などのペットボトル製品、「ジョージア」などの缶製品を製造している。ちなみに「潜入」などと書いたが、個人でも工場見学は可能だ(完全予約制)。
飲料の工場というと、絶え間なくボトルが流れるイメージがある。グラソーのように特別なものでは、細やかな職人芸が見られるのだろうと期待していたのだが……。その答えは意外にも「何も変わらない」という。いまや多数のセンサーできめ細かい温度調節や不良品チェックを行っているのだとか。
この工場ではペットボトル原料の取り出しから注入、キャップの取り付け、箱詰め、そして製品をパレットに乗せるまで、人の手が介在する要素はゼロだ。むしろ「人の手が入ることでミスが起きるし、職人芸も間違える可能性はゼロではないため、それを前提にラインを設計している」という。
通常、コカ・コーラのドリンク製品は水処理、調合を行う工程と、ペットボトルを成形する工程、ボトルにドリンクを入れキャップする工程、そしてラベルをはり付けたり最終検査ののち段ボールにいれ、出荷準備をする工程の4つに分けられている。
今回見学できたのは、ボトルにドリンクを入れるところからラベル貼り付けなどの最終工程まで。写真を中心にお送りしよう。
このラインはグラソー専用に作られたもので、一部の機器は最新のものを導入している。
ラインにはセンサーがたくさん付いている。流れるボトルを追っていくと、あらゆるところにセンサーらしき物体と、一目で分かるパトランプが取り付けられている。多くのセンサーによって温度管理や品質管理が行われ、キャップがしっかり閉まっていないボトルはすぐにラインからはじかれていく。
グラソーの場合、特に調整が難しい部分がラベルの貼り付け。飲み口の広いボトルに紙のラベルを巻くだけのシンプルなつくりだが、このラベル色とドリンクの色が非常に近いので、センサーによるチェックのための繊細な調整が必要なのだ。
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