世界の空を旅していると、機内で出会う乗客のタイプもいろいろだ。「ずいぶん飛行機に乗り慣れているなあ」と思わず感心してしまう人もいれば、一方でつい目を覆いたくなるような身勝手な行動をとる人も。楽しいフライトにするためにも、飛行機は大人のマナーを身につけてカッコよく乗りたい。
空港には出発のどれくらい前に到着するか? アンケートをとると、ときどき「出発のぎりぎりに」と答える人がいる。それが旅慣れた人の証明だと勘違いしているようだ。
上級クラスの乗客に限ってそんなふうに言う人が多いように感じるが、現在は空港ラウンジも豪華になっているのだから、それを利用しない手はない。また時間帯によってはカウンターが混み合い、1人の人間のために飛行機が遅れる原因にも。出発時刻が迫っても現れない乗客のために、ときどきエアラインのグランドスタッフが広いターミナルを捜しまわっている姿も見かける。空港には余裕をもって到着しよう。
出発の際に預けた荷物が、どこへ行ってしまったのか、到着地の空港で出てこない──そんな「ロストラゲッジ」の経験はないだろうか? 原因の1つは、荷物に貼られるタグの読み間違いだ。過去のフライトの際に付いたままのラゲッジタグは、到着時に外しておくことを心がけよう。大きなものの他に、いくつか必ず貼られるバーコードの小さなシールも、コネクションフライトの際に誤乗り換えの原因になる。
すべてバーコードで読んでいるので、本当はかばんにあれやこれやのシールを貼るのもお勧めできない。ときどきカウンタースタッフが、せっかくきれいにしている爪を立てて古いタグを一生懸命はがしている光景を見かけることがある。
「お客さまからコートをお預かりするときに、こちらが要求しなくても搭乗チケットの半券をすっと差し出してくれるような相手には、ぐっと来ますね」。そう話していたのは、ある欧州系エアラインでビジネスクラスを担当していた客室乗務員。半券を一緒に預からないと、返すときに困るのだ。
そして彼女はこんなことも。「ジャケットをお預かりするときにこちらから搭乗券の半券をお願いしたら、にこっと笑ってそのジャケットの胸ポケットを指差したお客さまがいました。見ると、そこにちゃんと半券がささっていたんです。これは米国の人でしたが、ユーモアのセンスを感じましたね」
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