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乗り味、走り味を上質に仕上げた「プリウスα 7人乗り」:岡崎宏司のクルマ DE トリップ(3/3 ページ)
プリウスαは、僕の目には従来型よりカッコよく見えます。しかし、外見的には5人乗りも7人乗りも同じですが、中身は大きく異なっています。
駆動システムはプリウスと共通ですが、重量は100キロ以上重くなっているので、登り勾配で加速するようなときは、少し物足りなさを感じることもあります。ですが、少なくとも日常領域で「more power」を感じることはまずありません。
乗り心地や身のこなしは、上質に仕上がっています。重量が増し、ホイールベースが長くなり、ボディ剛性が上がり、ボディの揺れをモーターのトルクで制御する新システムが組み込まれ、さらに、7人乗りでは電池搭載位置が重量バランスや重心面に有利に作用しているといったことが相まっての結果なのでしょう。
とくに、17インチタイヤを履いた7人乗り車の乗り味、走り味は上質です。全体に硬質で、弱々しい感触を感じさせられるところがないのです。しっかりした硬い殻に包まれたといった感触は気持ちのいいものです。乗り心地も硬めですが、粗さはありません。コーナーでの身のこなしも腰の据わった、安心感のあるものです。
ちなみに、5人乗り車はここまで絶賛はできません。「乗り味、走り味は、明らかに7人乗りが上」です。その分価格は高いわけですが、差額分のプラスはある、というのが僕の答えです。
まあ、ディーラーに行って乗り較べてみてください。僕の言うことはすぐ分かっていただけると思います。(文&撮影:岡崎宏司)
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