マセラティとバイオリンの名器、両者に共通するものとは?
イタリアのスポーツカー「マセラティ」と、バイオリンの名器「ストラディヴァリウス」。この2つに共通点があることが分かったという。
イタリアのスポーツカー「マセラティ」と、バイオリンの名器「ストラディヴァリウス」。この2つに共通点があることが分かった。ともに「高価である」ということではなく、それらが奏でる音色についてだ。
工業製品の音の研究やデザインを手がけるサウンドデザインラボと、中央大学理工学部音響システム研究所が2012年7月に共同で実施した「エンジン音快適化プロジェクト」で、「エンジン音と弦楽器の音には共通点が多い」という調査結果が出た。これを受けて、マセラティ ジャパンが「マセラティ クアトロポルテ スポーツ GT S アワード・エディション」を使った追加調査を依頼。同車とバイオリンを含む5種類の管弦楽器を比較した。
分析実験は、調音時の印象を調べる「音響心理実験(主観評価)」、ストレス負荷と脳活性の変化を調べる「生体情報計測実験(客観評価)」「周波数分析(物理評価)」の3項目を実施。この結果、マセラティの加速音とストラディヴァリウスの演奏音に3つの共通点があることが分かった。
その3つとは、「迫力があり、創造力をかき立てる」(主観評価)、「脳を活性化させる効果がある」(客観評価)、「音響特性として、明瞭な整数次倍音がある」(物理評価)というもの。実験で得られたエビデンスは専用サイト「Sensory Driving Project」で公開している。マセラティのエンジンサウンドやストラディヴァリウスの音色の聴き比べも可能だ。
サウンドデザインラボの前田修代表は「長い歴史とともに美しい音を追求してきた弦楽器と、一般的に騒音と見なされてきた自動車のエンジン音。今回、このふたつに共通点があることを多角的な実験で証明できたのは、学術的に非常に大きな意味があります。自動車のエンジン音研究において、楽器のようにどんな人にとっても心地良く感じられるようなエンジン音の開発が今後進めば、より快適な生活の実現へとつながる可能性を秘めています」とコメントする。
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