コンセプトを大転換した新型ベンツAクラス、街や峠で実力を試した:試乗インプレッション(5/5 ページ)
これまでメルセデス・ベンツにはなかったキャラクターを持つといっても過言ではない新型Aクラス。ワインディング、高速道路、市街地とさまざまなステージを思う存分走り込んでみた。
ブレーキ状態を維持する「HOLD」は使える機能
街乗り時の快適装備として、新型Aクラスには「HOLD機能」という面白い機能が導入されている。これは、クルマが停止した際にブレーキをもう一段ぐっと深く踏み込むことで、ペダルから足を離してもブレーキの状態が保持されるというものだ。信号待ちが多い街中での運転では、結構重宝する機能だと感じた。長時間ドライブでの足の疲労軽減にも、ある程度効果がありそうだ。
また、アイドリングストップ機能の動作も極めてスムーズで、再始動のもたつきでストレスを感じるようなことは一切ない。また、ボタン一発でいつでも機能をOFFにできるので、渋滞時に微低速でトロトロと走るような場面では、一時的にOFFにした方がスムーズにドライブできそうだ。
なおATシフトレバーは、ほかのベンツ車と同じくステアリング右側にコラムシフトレバーとして配置されている。これにより、インテリアの印象はかなりスッキリするのだが、誤操作には気を付けたい。というのも、国産車ではこの位置にウィンカーレバーがあるからだ。
実際、筆者も事前にメーカー担当者から念を押されていたにもかかわらず、一瞬ヒヤッとする場面があった。一度だけウインカーレバーと間違えて操作してしまい、左折時にDからNにシフトチェンジしていることに気付かずにアクセルを踏み込んだ。シフトポジションは、メーター中央の液晶画面に表示されているので、あわてずに確認しよう。
余談となるが、輸入車ではウインカーレバーとワイパーの動作レバーとで左右が入れ替わっていることが多い。間違えてしまっても「ウインカーのつもりがワイパーを動かしてしまった」という笑い話で済むのだが……。
最後に、もしも新型Aクラスに興味をもったならば、ぜひご自身で試乗してほしい。東京・六本木にあるメルセデスの情報発信拠点「メルセデス・ベンツ コネクション」では、Aクラスを含むさまざまなモデルを試乗できる「TRIAL CRUISE」を提供している。ここはディーラーではないのでセールストークもない。気楽にでかけよう。
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