シムドライブのEV「SIM-CEL」、「突き抜ける加速感」でクルマの魅力を追求(4/4 ページ)
EVベンチャーのSIM-Driveの、試作EV第3号「SIM-CEL(シム・セル)」。満充電で走行距離300キロ以上を確保しながら、高級スポーツカーと同等以上の加速性能や乗り心地を実現。「購入したい」という魅力を追求する。
スマート・トランスポーテーション構想とは?
SIM-CELの開発には、スマートハウスを販売する積水ハウスやオフィスビルを手掛ける三井不動産なども参加している。これらの企業が求める、スマートハウスやスマートシティと連携する機能がスマート・トランスポーテーションである。
スマート・トランスポーテーションでは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーとEVをより積極的につなげるために、「SIM-iBee」というエネルギー利用サービス体系を用いている。SIM-iBeeは、再生可能エネルギー側に設置したスマートメーターと、スマートハウスや店舗、SIM-CELなどEVに搭載したスマートメーターをひも付けて、クラウド上で管理する。
例えば、太陽光発電からEVに指定した時間帯に充電したい場合には、クラウドが条件をマッチングして組み合わせを決めて電力を融通する。EVに充電している電力のうち、太陽光発電や風力発電、系統電力の割合がそれぞれどの程度かといった可視化も可能である。さらに、ある店舗にEVを駐車している間に、EVから店舗に電力を一定量供給すれば何らかのサービスが得られるようなことも想定している。
SIM-iBeeのコア機能として開発したのが、スマートハウスなどに設置するエネルギー充放電装置と、SIM-CELに搭載する接続装置である。接続装置は、EVから家庭用電源への電充放電を行う電力変換器であるとともに、クラウドとのやり取りを担う通信装置の役割も持っている。
この他、SIM-CELとスマートハウスを結ぶ追加装備として、スマートコンテナ自走装置も披露した。スマートコンテナ自走装置は、その名のとおり自走するコンテナである。例えば、通常は家庭用の蓄電池として使用するが、EVで遠出する際には自走してトランク内に入り、補助電池ユニットにもなる、といった利用法が想定されている。
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