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旅客機の近代史──大量輸送時代の幕開けからハイテク機登場まで:秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(2/4 ページ)
大型機の登場で空の長距離移動が一般化してから半世紀以上が経過した。ジェット化で大量輸送時代の幕を開けた1950年代以降と、ハイテク機が登場する1990年代から現在までの2つの時期に分けて、駆け足で歴史を振り返る。
小型機の開発競争が激化した1980年代
1980年代後半は、1960〜70年代に活躍した小型ジェット機の後を継ぐ新機種の開発競争も本格化した。
最初に登場したのはマクドネル・ダグラスのMD-80シリーズで、MD-82、MD-83、MD-87、MD-88が相次いで就航。ボーイングは737のエンジンを新タイプのものに置き換え、主翼や尾翼に新設計を取り入れた737-300/400/500シリーズをローンチさせた。さらにエアバスも、同社では初となる150席クラスのA320シリーズを完成させ、ベストセラー機に育て上げた。
1980年代を振り返ってもうひとつ見逃せないのが、40〜70席クラスのターボプロップ機の登場だろう。デハビランド・カナダのDHC-8やスウェーデン製のSAAB340、オランダ製のフォッカー50などが次々と市場に投入され、各国の国内や地域内での人々の移動に活躍した。
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