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旅客機の近代史──大量輸送時代の幕開けからハイテク機登場まで:秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(3/4 ページ)
大型機の登場で空の長距離移動が一般化してから半世紀以上が経過した。ジェット化で大量輸送時代の幕を開けた1950年代以降と、ハイテク機が登場する1990年代から現在までの2つの時期に分けて、駆け足で歴史を振り返る。
777の登場と新しい小型機市場の誕生
続いて、1990年代から現在までを振り返っていこう。1990年代に入ると、1980年代末に登場したボーイング747の発展型であるハイテクジャンボ747-400に次いで、マクドネル・ダグラスのMD-11やエアバスA330/340といった大型旅客機がデビューした。MD-11は1970年代のワイドボディ機の時代を築いたDC-10をベースにした大型3発機として人気を博す。
ボーイングが1990年代に世に送り出した代表機種といえば、「トリプルセブン」の名で親しまれる777だろう。日本国内はもとより世界中で運航されている大型機で、1995年に就航後は777-200ER、777-300へと発展。その進化は2000年代になっても続くことになる。1990年代後半になると、ボーイングは単通路機737を進化させたNGシリーズの開発に着手。2000年代初めにかけて新型機を市場に投入した。
この時代はまた、50席クラスを中心とするリージョナルジェット機の新市場が誕生した時期でもあった。その代表的な2つのメーカーが、カナダのボンバルディアとブラジルのエンブラエルである。
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