「世界で最も多くの航空会社に搭乗した人」にギネス認定された、チャーリィ古庄さんってどんな人?:秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(2/4 ページ)
本連載にも多くの写真を提供していただいている航空写真家・チャーリィ古庄氏が「世界で最も多くの航空会社に搭乗した人」としてギネス記録に認定された。飛行機での旅をこよなく愛する古庄氏の“素顔”を紹介する。
写真よりも「航空」が私の原点
秋本: チャーリィは「航空写真家」として活躍中だけど、写真と航空とどっちが先かというと、原点は「航空」のほうなんだよね。
古庄: そうです。ずっと飛行機が好きで。小学生のときからよく羽田空港に通っていました。
秋本: 東京都荒川区の小学校ね。私が通っていた学校の隣の(笑)。
古庄: ええ、偶然にも秋本さんと同郷で(笑)。それで高校に入ってからは、機内食を収納するカートの洗浄などのアルバイトでお金をためて、米国や欧州の空港を撮影して回りました。その後は、米国西海岸の航空アカデミーで小型航空機の操縦資格を取得し、日米の航空会社勤務を経て、航空写真家として独立したのが2001年です。
秋本: 「156社」は、その当時の搭乗記録も含めて?
古庄: 記録を残していたのは、1996年以降ですね。当初はもちろん「ギネス記録」なんて眼中になくて、旅から帰ってくると使い終わった搭乗券を自宅(事務所)の箱にぽんぽん入れていただけでした。その前にも、いろいろ乗っているんですが。
秋本: 最近のものは、すべて記録に反映されている?
古庄: それがですねえ、最近はカウンターでのチェックイン手続きなしに、搭乗口で携帯に“E-Ticket”の控えを表示させてタッチすればOKという便利な世の中になりましたでしょう。でもそれだと、記録として認めてもらえないんですよ。それに同じ搭乗券でも、経費削減のためとかいって感熱紙のペラペラなものが使われるようになってきた。あれも時間が経つと表示が消えてしまうので、記録に残すという意味では役に立たないのです。
秋本: 記録に残すのが難しい時代になってくると、チャーリィの「156社」を新たに抜く人はもう出てこないのでは? 2位との差が5社とか10社ならまだしも、以前の記録を5割増しで塗り替えたんだから。
古庄: どうなんですかね。まだ私も乗っていない航空会社が世界にたくさんありますから。
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