近年、企業システムはオープン化を背景に分散しながら拡大を続け、提供するサービスも非常に多岐にわたっている。その一方で、現在でも基幹業務システムの多くが、従来のままレガシーシステム上で稼動し続けているというのも事実である。また、システム開発の現場に目を向けると、構築期間の短縮やシステムコストの大幅削減といった厳しい要求が突きつけられ、同時に急速なITの革新や氾濫する新技術のキャッチアップに追い回されている。
コスト削減と経営合理化が叫ばれるなか、いま多くの企業が、この“混沌”の状況に陥ってしまったシステム全体を見直し、ビジネス戦略に合致したものに変えていこうとしている。このような局面で重要になるのは、システム統合やITガバナンスの要となる「システム基盤の整備」、そして、システムのライフサイクルを通したトータルコスト削減という観点からの「標準化による生産性の向上」である。これに応えるソリューション製品として、NRIが提供するのが「オブジェクトワークス」である。
オブジェクトワークスは、NRIが大規模システムの構築で得られたノウハウを製品化した、Web3階層システムの構築基盤・実行基盤である。18種類のコンポーネントの組み合わせにより、顧客のシステム要件に応じて最適なソリューションを提供する。
オブジェクトワークスは、これまで270社の導入実績があり、対象業種、業態は多岐にわたっている。また、端末数10,000台規模の基幹業務システムや、PCサーバー上で毎秒800件を超えるリクエストを処理するような、厳しい要件での高い信頼性と生産性が実証されてきている。
オブジェクトワークスの機能は、大きく分けて2つの要素で構成されている。
ひとつは、Web技術をベースとした企業システムの構築に必要不可欠な「システム基盤」としての機能群である。この機能群により、複数のベンダーから提供されている大型汎用機・業務サーバーなど既存IT資産の連携や統合、Webシステムに求められるセキュリティや認証に関するさまざまな要件への対応、一元化された業務アプリケーションをWebサービスやマルチチャネルで活用するためのフロントエンドアーキテクチャーなどが可能になっている。
そしてもうひとつは、「開発フレームワーク」としての各種機能である。たとえば、エンジニアに開発標準を徹底させる仕組みを提供し、高いJava(プログラム言語のひとつ)の技術を必要としない、定義ベースでのシステム開発を可能としている。また、アプリケーションの並行分離開発や、プログラム部品の再利用を促進するアーキテクチャーなどにより、プログラムの品質安定化や生産性向上を図ることができるようになっている。これらの機能が、Webアプリケーションの開発手法を最適化させるとともに、維持・運用も視野に入れたシステム構築環境を実現している。
オブジェクトワークスは、2004年4月にリリースされたR5.5より、「ミッションクリティカル制御機能」と「リッチクライアント(Flash)対応機能」が追加されている。ミッションクリティカル制御機能として、これまでオブジェクトワークスが提供してきた基幹業務システムとの連携機能に加え、基幹業務システムそのものをJavaで開発・実行するための次のような機能が追加されている。
(1)高信頼のトランザクション処理を実現する「トランザクション制御機能」(ビジネスロジックの呼び出し時にトランザクションの連携/非連携を区別)
(2)高信頼性部品を定義により実装する「インターセプタ機能」(ジャーナル出力、閉塞処理など)
(3)拡張された「システム統合機能」(プロトコル変換、メッセージ変換、データマッピング、文字コード変換など)
これらの機能により、昨今の大きな技術テーマとされるレガシーマイグレーション(大型汎用機によるレガシーシステムからオープンシステムへの移行)を見据えた、高信頼な大規模基幹業務アプリケーション構築に必要なシステム基盤機能をサポートしている。
リッチクライアント対応機能としては、Macromedia(R) Flash(TM)への対応があげられる。Flash技術を活用した表現力豊かな操作性の高いGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)アプリケーションとオブジェクトワークスのシステム統合機能とを融合することにより、ファットクライアント(C/Sシステムで表現力・操作性を実現する技術)を指向する基幹業務の移行においても、操作性の高いアプリケーション環境が提供可能である。
企業内に分散したIT資産を有効に活用し、最大限の効果を得るには、システム基盤の統一と、徹底した標準化の推進が不可欠である。オブジェクトワークスはそのための最適なソリューションを提供するものである。
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