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» 2006年07月03日 20時50分 UPDATE

平本メソッド・ピークパフォーマンス実践シリーズ:なぜ「やらない」のか。自分の陥っているパターンを認識する (1/2)

今回は「先延ばし撃退法」の「ステップ2」に進む。“先延ばし”してしまう自分の思考パターンを認識するために、「快・苦痛原理の実習」を行う。具体的な手順に関しては、実際にコーチングを受けた「誌上セミナー」を参考にしてほしい。

[平本相武(構成:房野麻子),ITmedia]

 前回の「ステップ1」で書き出したリストをもう一度見ながら、「やっぱりこれはやりたい」「ゼロベース思考で考えてもやりたい」「時間対価値を考えてもやりたい」、「優先順位も高い」「やりたいと思い込んでいるだけでもない」「本当にやりたいんだ」、というものをチェックしてください。

「ステップ2」――先延ばしする心理的な要因が何かを調べ、自分の陥っているパターンに気づく

 次に下にある「快・苦痛原理の実習」の表の「行動」の行にそのチェックしたあなたのやりたいことを1つずつ書き込んでください。

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 ステップ1で本当にやりたいことが抽出されたので、今度は心理的な抵抗がないか、自分の陥っているパターンをこの表を使って確認していきます。

 やりたいのに先延ばしされている仕事は、たいていの場合、「やること」と「苦痛」が結びつき、「やらないこと」と「快」が結びついています。

 「快・苦痛原理の実習」の表にある例、「机の片付け」を見てみましょう。たいていの人は「机の片付け」は「苦痛」と結びついています。面倒くさい、時間がない、埃が立つ、などは「苦痛」です。反対に、机の片付けをしないこと、つまり先延ばしすることとは「快」が結びついています。趣味・遊びの時間が取れる、見たくないものを見ないで済む、整理棚を買わなくて済む、などが「快」となっています。

 例えば、税金の申告も同じです。自分で申告されている方はギリギリまで先延ばしする方が多いですね。執筆もそうかもしれません。書くことは好きかもしれないけれど、期限は「苦痛」なのです。明日が締め切りなのに、「明日締め切りだ、ワクワクする♪」なんて人はいません。

 一番分かりやすい例が、タバコです。禁煙しようとしている人は、禁煙を先延ばししようとする理由が明白です。「タバコをやめること」と「苦痛」が結びついて「吸うこと」と「快」が結びついているからです。だから止められないのです。

 タバコを止めようとしている人は、「最後の一本」にこだわりますね。「最後の一本」と言っているそばから、今から一生、不幸が待っているような感じです。止めることが苦痛なのです。そのときに、「じゃあ、禁煙は明日からでいいですよ」と言われると、「明日からでいいんですか!? 良かったー!」と不幸が先延ばしになります(笑)。今日が「快」になったのです。明日はまた不幸ですけれど。

 このように先延ばしするたいていの人が、表の「目先」の「行動すること」が「苦痛」、「行動しないこと」が「快」の状態にあります。

究極の結末を実感し、目先の「快」「苦痛」と比べてみる

 「目先」の状態では、「行動すること」と「苦痛」、「行動しないこと」と「快」が結びついています。しかし、長期的に考えると「快」と「苦痛」は正反対になります。

 例えば、禁煙の場合は、「目先」は「吸うこと」が「快」、「止めること」が「苦痛」です。頭では良くないと分かっていても、それは本物の苦痛と結びついていないので止められない。でも、5年10年、20年と長期的にタバコを吸い続けると、肺がひどい状態になって癌になるかもしれない。映像を見て気持ち悪くなることもありますね。もし、今、禁煙に成功したとしたらどうでしょう?長期的には、健康を手に入れ、年をとってもやりたいスポーツをしたり家族と元気に過ごしている自分がイメージできるかもしれません。

 こんなふうに、今度は、(3)・(4)に、先延ばしを続けたとしたらこうなるだろう、という結末と、先延ばしをしなかったら将来手に入る結末を記入します。

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