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» 2006年08月03日 14時41分 UPDATE

シゴトハック研究所:使途不明時間が多くて困る【理論編】

無計画のまま追われるように仕事をしていると、あっという間に時間が過ぎてしまい、後から振り返っても何をしていたのか思い出せなくなったりします。仕事を始める前に、仕事の“コース”と時間の“在庫”を確認しておきましょう。

[大橋悦夫,ITmedia]

今回の課題:使途不明時間をなくす

状況説明:忙しく仕事をしていて、ふと我に返った時に「この1時間、自分は具体的に何と何をしていたんだろう?」という疑問にぶつかることがあります。例えば、想定外のトラブル発生によりメール返信や電話応対に追われてしまい、追われるままに時間が過ぎてしまう、という状況です。


 もちろん、トラブルは想定しきれるものではないですし、このような対応を求められることもありますので、「このような状況をいかに防ぐか」ではなく、「このような状況をいかに冷静に乗り切るか」というアプローチで考えてみます。

 人間ですので、ある程度の忙しさになってくると“勢い”というものが生まれます。“勢い”があると、それがない時には到底できないようなことがいとも簡単にできてしまいます。

 これは仕事を押し進める上では有効ではありますが、“勢い”のどさくさにまぎれて本来しようと思っていたタスクが後回しになったり、一時的に時間感覚がマヒしたりするなど、結果を振り返ってみると、肝心の予定していた仕事はいっこうに進んでいない、ということになりがちです。

 このような“勢い”をうまく乗りこなすには、どうすればいいでしょうか。

コツ:時間の“在庫”を正確に把握する

 “勢い”に乗っていても、気にしておきたいのは時間の“在庫”とでも言うべき、その日に仕事に使える時間の総量です。仮に1日に8時間を総量とすると、その日にすべき仕事の合計時間が8時間を超えそうな場合は、その分だけ在庫を確保しておく必要があります。その手段としては残業であったり、他の人に手伝ってもらうなどが考えられますが、いずれにしても早い段階で必要な“追加発注量”を把握しておきたいものです。

 そのためには仕事を始める前にその日全体の作業イメージを描いておきます。

 仮にある1つの仕事だけを8時間続けて行う、ということであれば特に必要はありませんが、たいていはいくつかの仕事を並行して行うことが多いでしょう。どの仕事をどのような順番で行うかの段取りをあらかじめ決めておく、言い換えればスケジュールを立てておくことが不可欠です。スケジュールを立てた時点で“追加発注”が必要か否かがわかりますので、このタイミングで必要な手を打つことができます。

 スケジュールを立てることの実態は、その日に自分が何をするのかを確認すると同時に、どのようなことが起こるかを予測することでもあります。予測と言っても、未来を予知するわけではなく、これまでの実績をベースにしてこれを延長させる形でこれから起こることを想定します(そのためにも作業記録が欠かせません)。

 たくさんあるタスクに対して、どのような順番で、どれだけの“時間予算”を割り当てればいいのかを一通り明らかにしておくわけです(図1)。

図1

t_0801-1.gif

 これが明らかになっていれば、勢いがついてきても“コース”からはみ出すことなくゴールに向かってまっすぐに進むことができます(“コース”を外れてしまうことが時間感覚のマヒを生み出すのですが、そもそも“コース”が認識できていなければ、つまり作業イメージが描けていなければそこから外れていることにも気づけないでしょう)。

 “コース”が整備されていれば、仮に冒頭のようなトラブルに見舞われて一時的に“コース”から外れることになったとしても、トラブルが収束した後の復帰がスムーズにできるはずです。なぜならトラブルによって失われた時間がどれだけ“予算”を超過したのか、そして具体的に何時間分のタスクが残っているかがわかるからです。

 トラブル収束の後というのは、「やれやれ」という安心感があるせいか、なかなか本来の“コース”に復帰することが難しくなるものですが、具体的に例えば「あと4時間分のタスクが残っている」という数字で把握できていれば、これをゼロにしなくては、という気持ちが生まれるわけです。

 さらに、トラブル対応を含めた一連の作業実績(何時から何時まで具体的に何をやったか)を記録しておくことにより、何時間分のダメージを受けたのかを後から振り返ることができ、今後の役に立てることができるでしょう(図2)。

図2

t_0801-2.gif

実践編:実際の現場では?(翌日掲載予定)

筆者:大橋悦夫

仕事を楽しくする研究日誌「シゴタノ!」管理人。日々の仕事を楽しくするためのヒントやアイデアを毎日紹介するほか「言葉にこだわるエンジニア」をモットーに、Webサイト構築・運営、システム企画・開発、各種執筆・セミナーなど幅広く活動中。近著に『「手帳ブログ」のススメ』(翔泳社)がある。


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