仕事をカジュアルに攻めるなら、情報端末はPSPを選べ!【文字入力編】PSP仕事術

携帯情報端末といえば、携帯電話やPDAなどに代表されてきた「ビジネス目的で作られた道具」の世界。そこへ携帯ゲーム機でもあり、最もカジュアルな情報端末といえる「PSP」で斬り込もう。

» 2006年08月16日 19時56分 公開
[澤紫臣,ITmedia]

 オンラインゲーム「ブライトキングダム」を運営するハイファイブ・エンターテインメントの澤紫臣代表にPSP(プレイステーション・ポータブル)を使った仕事術を紹介してもらいます。PSPをゲーム機やメディアプレイヤーとしてだけでなく、仕事に役立てていく方法(どうにかして仕事の領域にPSPをねじ込む方法!?)を複数にわけて連載します。(編集部より)

※本連載で使用しているPSPはファームウェア・バージョンを「2.80」(記事執筆当時の最新版)にしております。本文中に登場する機能は最新版ファームウェアが必要となる場合がありますので、PSPの公式ページをご確認し、必要に応じてファームウェアをバージョンアップしてください。


PSPは最もカジュアルな携帯情報端末だ!

 PSPは、言わずと知れた携帯型ゲーム機であり、精細な液晶を備えた画像、音声、動画対応のメディアプレイヤーでもある。しかしながらそれだけに留まらず、標準搭載されている無線LANを通じて、インターネットブラウザ、RSSチャンネルリーダーが利用でき、また、ロケーションフリープレイヤーとしても手軽で優れた端末であることがよく知られている。

 プレイステーションの血を受け継いだゲーム機としての側面がどうしても目に付いてしまうが、なかなかどうして、「無線LAN + インターネットブラウザ」の実力に加え、PCとは違った快適な操作性が魅力だ。例えば[□]ボタンを押しながら[L][R]ボタンでタブの切り替え(PSPのブラウザはタブブラウザだ)、同じく[□]ボタンを押しながらアナログパッドで縦横無尽に画面スクロールができるというような、ゲームコントローラーとしてのアプローチはPSPならではと言える。

PSPの情報端末としての性能に迫る

独特の文字入力方法を「攻略」しよう!

 PSPをゲーム機として使い続けていくと、おそらく最初に本体につける「ニックネーム」を設定した際の文字入力の苦労は忘れてしまうことだろう。しかし、この先の課題であるインターネットブラウザのビジネス利用を進めていこうとするなら話は別だ。しょっちゅう出てくる文字入力に、いちいち手間取っている場合ではない。

 そこで、ゲームには攻略がつきもの、ということでPSPの文字入力を攻略してしまおう。まるで格闘ゲームのコマンドを入れるが如く、文字を流れんばかりに入力できてこそのPSP仕事術だ!

攻略! 文字入力虎の巻

1.[SELECT]ボタンで切り替わる文字種の順番を把握する

 PSPの文字入力は、[SELECT]ボタンによって文字種を切り替えることができる。

[SELECT]ボタンによって文字種を切り替える

通常のテキスト入力部分では、
[あ](全角ひらがな)−[ア](全角カタカナ)−[a](全角英数字)−[a](半角英数字)−[0](全角数字)−[0](半角数字)−[URL](Web入力支援)−[あ]……

全角ひらがな

インターネットブラウザのアドレス欄では、
[URL](Web入力支援)−[a](半角英字)−[0](半角数字)−[URL]……

Web入力支援

SSID入力時(無線LAN設定)では、
[a](半角英字)−[0](半角数字)−[a]……

半角アルファベット

 と、状況に応じて切り替えできる文字種が変わる。入力中の文字種が何であるかは画面右下のインジケーターで確認できるが、特に[a](全角英数)と[a](半角英数)、[0](全角数字)と[0](半角数字)は区別がつきにくい。入力モードになったら、これから入力する文字列に合わせて必要回数[SELECT]を連打し、目的の文字種にしよう。インジケーターで区別しようとして全角半角を間違えてイライラするより、自分の指を信じて切り替えるのがポイントだ。

2.半角英字入力では[R]ボタンを駆使

 携帯電話同様、半角で英字を入力する場合のソフトウェアキーボードには「ABC」「DEF」「GHI」「JKL」「MNO」「PQRS」「TYV」「WXYZ」と、1つのキーに複数文字が割り当てられている。例えば「High5」と入力しようとすると、携帯電話でいうところの[4]のキーばかり使うことになるが、同じキーを連続して押しても「g−h−i−G−H−I−4−g……」を繰り返すだけで、いつまでたっても次の文字が入力できない。そこで、英字を確定させるために[R]ボタンを毎回押す癖をつけてみる。

(例)「High5」と入力するときのボタンの動き(半角英数モードにした直後から文字列確定まで)

[←][○][○][○][○][○][R][○][○][○][R][○][R][○][○][○][R][→][○][○][○][○][○][○][○][↑][↑][↑][○](確定)

 上記例において、大文字の「H」を入力する際に、[○]ボタンを複数回押す方法のほか、一度「h」を入力した後に「a/A」を選択して大文字にする方法もある。しかし、移動距離(方向ボタンを押す回数)を考えると、[○]を連打する回数のほうが少ない場合がほとんどだろう。

 さらに、[R]ボタンは方向ボタンで移動中も使用が可能なため、一文字入力して次の入力のためにソフトウェアキーボード上を十字キーで移動している間に押すことができる。この場合、本来は[R]ボタンは必要ないのだが、[R]ボタンの駆使は格闘ゲームで言えば「技のキャンセル」に当たる部分であり、文字入力のリズム作りのために押すと考えていただければいいだろう。

3.「Web入力支援」で何が入力できるかマスターする

 文字種において「Web入力支援」は少々特殊な部分だ。アドレス入力に特化されているため、「http://www.」「index.html」などの文字列が用意されているほか、「.jpg」「.txt」といった拡張子があるのは面白い。しかし、アルファベットの大文字が省かれているため、通常の文章入力でこの「Web入力支援」を「半角英数」の代わりに使用するのは少々きついかも知れない。

 とはいうもののPSP仕事術のためには、インターネットブラウザの使いこなしが肝心だ。ビジネスに役立つブックマークを作っていくにしてもPSP上でのアドレス入力は必要不可欠のため、「Web入力支援」を自在に操り、アドレス入力でのストレスとは、早めに決別しておかなければならないと言える。

「Web入力支援」はアドレス入力に特化されているため、「http://www.」「index.html」などの文字列が用意されている

4.変換も確定もリズミカルに打つべし!

 文字種の選択と、[R]ボタンによるリズムづくりに慣れたら、漢字かな混じり文の入力だ。携帯電話と似て非なる部分は、方向ボタンでソフトウェアキーボードのキーを押していかなければならないという部分だ。手元の画面を見ずに入力するのは難しいため、最初はなかなか直感的にはいかないことだろう。

 例えば文字列の変換中に削除をするとき、ゲームのつもりで(キャンセルとして標準的な)[×]ボタンをついつい押してしまうかもしれないが、それだと未確定文字列が全て消えてしまう。バックスペースは[□]ボタン。迷ったときは、ソフトウェアキーの「|←」を使うようにしよう。

リズミカルに打つべし! 打つべし! 打つべし!(クリックで動画を再生。MPEG形式、1.56Mバイト)

 さて、第1回「文字入力編」はいかがでしたでしょうか? 次回は、無線LANやブラウザの設定などをご紹介します。

筆者プロフィール:澤紫臣(さわ・しおん)通称:しおにく

 ハイファイブ・エンターテインメント代表。オンラインゲーム「ブライトキングダム」を運営しているほか、今秋「天道オンライン」をリリース予定。「『しおにく』はゲームプレイヤーにつけていただいた愛称」だという。仕事中の姿を「はたらけしおにく」でライブ中継中。ブログは「ネトゲナウブログ」。


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