ニュース
» 2007年03月15日 23時04分 UPDATE

「コミュニケーションからコミュニティへ」Skype 3.1リリース

Windows版Skype 3.1の正式版が発表された。ユーザーが作る電話帳「Skype Find」とユーザーが電話をかけてきた相手から料金を徴収できる「Skype Prime」の2つが新たに追加されている。

[吉田有子,ITmedia]

 Skypeは3月15日にWindows向けSkypeの最新バージョン「Skype 3.1」の正式版を発表した。Skype日本オフィスの岩田真一ゼネラルマネジャーは、全世界Skypeユーザー数の伸びを示し「全世界で同時にオンラインになっているのは約900万人。ユーザー数は指数関数的な伸びを見せており、口コミで広がっていることを示している」と自信を見せた。日本国内では現在約400万ユーザーが利用している。

yy_skype01.jpg 全世界Skypeユーザー数の伸び

 このようなユーザー数の伸びを背景に、岩田氏は「Skype 3.1では、これまで持っていたコミュニケーション機能に加えてコミュニティー機能を強化した」と話す。

 3.1の主な新機能として、文字ベースと音声ベースの2つがある。Skypeコミュニティ内のユーザーが作る電話帳機能「Skype Find」(2月22日の記事参照)と、ユーザーが電話をかけてきた相手から料金を徴収できる「Skype Prime」(β版)(3月9日の記事参照)だ。

“Wiki的”にみんなで作る電話帳――Skype Find

 最近は、行きたいと思ったレストランなどの評判を事前にネットで確かめるのも容易になった。レストランの口コミサイトとしては、日本では「livedoor グルメ」や「食べログ」が有名だ。Skype 3.1の新機能の1つ、Skype FindでSkypeもこの分野に参入した。2月21日にβ版を開始し、これまでに全世界で約4500件の書き込みがあったという。

 Skype Findではこのような大手店舗評価サイトとは違う仕組みを取り入れている。「livedoor グルメ」や「食べログ」では、住所や電話番号などの店舗情報は、最初に登録した人が書き込んだあとは、サービス管理者への連絡を通して変更することになっている。一方、Skype Findでは誰でも店舗情報を訂正可能だ。この特徴を岩田氏は「Wikiのような電話帳」と表現した。Skype Findという正式名が決まるまでは、社内では「Wikiイエローページ」と呼んでいたという。ただし、国名と電話番号は最初に登録したもののままで、編集できない。

yy_skype02.jpg Skype Find店舗情報の編集画面。店舗の名前や住所、その店を表すタグのような「キーワード」が編集可能。編集履歴はSkype IDとともに残り、後から参照できる。

 Skype 3.1のクライアントにはSkype Findのタブが追加されている。これをクリックすると、Skype Findの検索画面と自分のコンタクトリストに載っている友人が書き込んだ店舗の評価が表示される。

 メッセンジャーならではの機能も備えた。店舗を探すために検索も可能だが、現在はまだ登録件数が少ないため、検索に該当する結果がない場合も多い。その場合、登録メンバーのコンタクトリスト上で自分の名前の横に表示される「ムードメッセージ」を使って、友人におすすめの店を尋ねるように促される。ここで「モロッコ料理店について知りたい」などと書きこむと、コンタクトリストに載っている友人に自分が探している情報をアピールできる。さらに100名までで話せるSkypeのオープンチャット(2006年12月14日の記事参照)も作成される。このオープンチャットはムードメッセージの書き込みからリンクしているので、ムードメッセージを見て「お勧めのモロッコ料理店」を知っている人はチャットに入り、情報を必要とする人に教えることができる――というわけだ。

yy_skype03.jpg 「モロッコ料理の店」についてのオープンチャットを開催。オープンチャットの参加者がSkype 3.1ユーザーなら、オープンチャット上部のリンクからSkype Findに直接店舗情報を登録もできる

 岩田氏は、Skype Findの今後について「今のところ、これで利益を得ようとは考えていない。Skypeユーザーのコミュニティとして盛り上がってほしい」とコメントした。

Skype経由で専門家が有料アドバイス――Skype Prime

 現在、フリーランスの専門家としてブログで情報発信している。ブログを読んで興味を持ってくれた遠隔地にいる顧客の相談に乗り、コンサルティングをしたい――Skype Primeを使えば、このようなことが低コストで実現できる。

 岩田氏は「Skypeを通した英会話レッスンなど、Skype Prime以前からSkypeを通して有料のサービスを提供している人たちがいた。今までは対面でコンサルティングしていた人も、Skypeを使うことによってオンラインでより低コストにサービスを提供できる」と話す。

 サービス提供者として登録するには、まず「占い・精神世界」「ビジネス・金融」「コンピュータ」「クリエイティブ」「学習」「恋愛」「スポーツ」「その他」の8つから自分が提供する情報のジャンルを1つだけ決める必要がある。その下に自分が提供する具体的な情報の種類を記入する。

 代金はPayPal経由で受け取る。PayPalはSkypeと同じeBay傘下のオンライン決済サービスで、3月に日本語版Webサイトがスタートした。決済通貨は現在のところユーロまたは米ドルしか利用できないため、日本のユーザーにとってはやや使いにくい。課金の単位は1分ごとと、1回の会話ごとの場合があり、情報提供者があらかじめ選択する。代金を支払う側は、Skype Outのクレジットから料金が差し引かれる。Skypeはやりとりされる料金の30%を使用料として受け取る仕組みだ。

 電話をかけてきた相手とは、まず無料の状態で会話かチャットをして、双方合意の上で有料のモードに移行する。サービス提供者は、自分のSkype Primeを宣伝するためにHTMLコードを生成し、個人のブログやWebサイトなどに貼り付けることも可能だ。

 Skype Primeには内容の制限がある。アダルトや暴力に関するもの、医療や税金に関するアドバイスは禁止だ。また、ユーザーが登録するプロファイルで18歳未満の人は利用できない。

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -