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» 2007年06月01日 00時00分 UPDATE

電子メールの新リテラシーを学ぶ:手軽なゆえに油断禁物ビジネスメールの基本

電子メールもビジネス文書の1つという意識をあなたは持っているでしょうか? 日常的に気軽に使っているツールだけに、ビジネスで使うときは一層の気配りが必要です。ここではビジネス文書という観点から、電子メールの基本を見てみましょう。

[SOS総務]
SOS総務

改まった連絡や至急な要件はメールに不向き

 電子メールは、電話のスピードと文書の確かさを併せ持つ、優れた通信ツールです。しかし身近になった半面、電話代わりに使う人がおり、かと思えば手紙代わりに使う人もいて、その位置付けは混乱気味です。正しく活用するには、まず、電子メールの「ビジネス通信ツール」としての位置付けをきちんと認識しておきましょう。

 今のところ、社会的には、電子メールの使用について以下のような共通認識が確立しています。

  • (1)日常的な連絡
  • (2)それほど緊急性がない通信
  • (3)比較的単純な内容のやりとり

 (1)でいう日常的な連絡とは、改まった連絡事項ではないこと。例えば儀礼的な連絡や謝罪・感謝・依頼などの意思伝達はメールではなく、文書で送付するか、直接出向いて行うのがマナーです。(2)については、相手が常時、メールをチェックできる状態であることが確実でない限り、緊急な連絡をメールで送るのはNG。急ぐ場合は電話を使うことがほぼ常識となっています。(3)の比較的単純な内容というのは、込み入った交渉や、テーマを練り込んで最終的な結論を目指す会議のようなやりとりには向かないということです。

 (1)〜(3)を電子メールの基本的な位置付けとして日常業務の中に落とし込んでいけば、どのような場合に使うべきか、ビジネスメールのあるべき姿を想定しやすくなります。

 しかし、メールの扱い方、位置付けは企業あるいは個人によってさまざまです。自分にとっての常識が、相手には非常識きわまりないということも多々あるので、注意しましょう。

メリットを生かしデメリットをマナーで補う

 ここで、電子メールのメリットとデメリットについて考えてみましょう。

 ほかにも、数え上げることはできますが、下に主なものを挙げました。これを整理すれば、メリットを生かしつつデメリットが相手の迷惑にならないように配慮した使用法を考える手掛かりが得られます。そして、デメリットを補うのが、ルールやマナーになるわけです。

電子メールのメリットとデメリット

メリット

  • 「文書」でありながら、郵便などよりもはるかに早い
  • 送信の手間がほとんどかからない
  • 送受信の記録が残る
  • 重要な通信内容を保存・整理できる
  • 複数の相手に同じものを同時に送信できる
  • 資料や写真などを添付できる

デメリット

  • 相手にきちんと伝わったかどうか、すぐには分からない
  • 情報の重要度を一目で評価しにくい
  • リアルタイムのやりとりができない
  • 誤送信の可能性がある
  • 第三者にのぞかれる危険がある
  • パソコン環境の違いでスムーズに伝わらないことがある

 これをもとに、以下「略式ビジネス文書」とでもいうべきビジネスメールの留意点を挙げてみましょう。

件名で内容が理解できる

 件名は文書の要約ですので、特に社外に向けたビジネスメールでは、すっきりと要件をいい表したいものです。受信者の多くは、送信名やタイトルで、緊急度や重要度などを判断します。ですから件名は、何についての連絡かおおよその内容が分かるように書くのがマナーです(下表参照)。件名を空欄のまま送信したり、話題がすっかり変わったのに「Re:」のまま以前の件名が付いていたりということがないよう、気を付けましょう。

避けたい例 望ましい例
ご連絡 ○○会開催についてのご連絡
ありがとうございました ○○ではお世話になりました
会議についてのお知らせ ○月○日の会議の議題について
お問い合わせ ○日のご来社にあたってのお問い合わせ
先日の件 ○日の打ち合わせで生じた疑問点について
お問い合わせについて ○○に関するお問い合わせについて
送ります ○○の資料をお送りします

あいさつ文を入れる

 冒頭にあて名を「○○様」と入れ、そのあとに簡単なあいさつ文を入れます。紙の文書で用いる時候のあいさつのような丁寧なものは必要ありませんが、日頃の協力や取り引きに対するねぎらい、感謝の気持ちを書きましょう。身内なら「お疲れさまです」、社外の人なら「いつもお世話になっております」など、相手によって使い分けます。

読みやすい画面作りを心掛ける

 1つのメールに要件は1つ、1行はせいぜい30字まで……が、今では常識です。さらに、スクロールすることなくすべてが読める文字数なら申し分ありません。また、メール画面は行間が狭いので、文字がびっしり入ると見た目にも重く感じられます。適度に改行したり行を空けたりして、読みやすさに配慮しましょう。

ビジネスを意識した文章に

 手紙を書かない人が増えるとともに、文章で自分の意思を伝えることが苦手な人も増えてきました。しかし話し言葉に毛の生えたような文は、一歩間違うと相手の怒りを買いかねません。例を挙げましょう。

 例1:○○を20箱ということですが、今は在庫がありません。代わりに◇◇ではどうですか。

 メールが略式の文書でも、これでは失礼です。「粗末に扱われた」と相手に感じさせないためには、文字をケチらないことが大事です。

 例2:このたびは○○を20箱とのご注文、ありがとうございます。さっそく倉庫に手配しましたが、折あしく、ただ今在庫を切らしているとのこと。1週間後には再び入庫する予定です。もしお急ぎであれば同じ仕様の◇◇というお品もございますが、いかがいたしましょうか。

 このように、言葉を添えることで、相手の機嫌を損ねずに、スムーズにことを運ぶのがビジネス文書の持ち味ともいえるでしょう。

文書の中身だけでなくやりとりの仕方も大切

 新しいツールということでまだ確固としたものは確立していませんが、ビジネスメールには、やりとりのプロセスにもルールやマナーがあります。そのキーワードは「読みやすく・分かりやすく・受信者が気持ちよく受け取れる」となるのではないでしょうか。

 やりとりを巡るルールとマナーを、代表的な「迷惑ビジネスメール」を参考に考えてみます。

やたらと「CC」を使う

 「取りあえず……」と、CCで全員にメールを送り付ける人がいます。関係ない人にとっては、目を通さなければならないメールが増えるだけです。送る人の情報整理能力も問われます。特に社外に送信する場合、競合する会社に同じ内容のメールが送られていると分かれば、送られた会社の担当者は不愉快になるに違いありません。これは内容以前の問題です。

いきなり大量のデータを送る

 相手の処理環境を確認せずに、当然のように大量のデータを送る人がいます。画像データが開けなかったりすれば、すべてが無駄になるので、送る前に相手の承諾を得ておきましょう。そのときは相手の都合も考慮して、すべてを送る必要があるかどうかも検討したいものです。

POINT

  • ビジネスメールはビジネス文書の性格も兼ね備えているため、慎重な扱いが望まれる
  • 少し込み入った内容や急ぎの要件をメールする場合は、電話を併用する
  • 手軽なツールだからこそ、位置付けとメリット・デメリットを理解する必要がある
  • 通信の内容はもちろん、発信マナーにも気を配ることが重要

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