まだ続く、Biz.IDはこうやって作られる(3)Biz.ID Weekly Top10

先週のアクセストップは「クセロReader ZERO」についての記事。無償ダウンロードも始まった。

» 2007年11月06日 19時22分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 先週のアクセスランキングのトップは「画像内の文字をコピー&ペーストする」。「クセロReader ZERO」を使って、画像のOCRをかけよう──という記事だ。このたび、クセロのWebから無償ダウンロードが可能になっているので、ぜひ試してみてほしい。シリアル番号の入力が必要なくなるなど、より手軽に利用できるようになった。

 ちなみにOCR機能は、パナソニック ソリューションテクノロジーのカラーOCRライブラリ ver.11を使用しているという。OCR利用は1日5ファイルまでの制限があるが、無償だけに致し方ないところか。

 さて前回、前々回に引き続き、「Biz.IDはこうして作られる」シリーズを少しだけ継続。今回はリクエストのあった、リアルな記事校正システムについて書いてみたい。

 当然のことだが、記者やライターが作成した記事は、編集部内でのチェックを経て、掲載に至る。いったん記事としてまとまったコンテンツを、一般公開前に確認をするわけだ。

 システム……というと大げさだが、その方法は大きく3種類を併用している。

 1つ目は、書き上がった記事を印刷して、赤ペンで校正を入れるという方法。記事「集中力が低下したときの“1人チェック”のやり方」でも紹介したように、PCの画面で見るだけでなく、紙メディアに変換してあげると集中力が増す。さらに紙であれば、喫煙室や喫茶店に持っていて校正もできる。場所を変えることで、さらに違った視点からチェックできるのだ。

 とはいってもWeb媒体なのに、紙に印刷しないと校正ができないというのも、ちょっとイヤだ。そこで、デジタルデータのまま校正する方法も実行している。まずは「Word」にテキストデータを貼り付けて、「変更履歴の記録」をオンにし、まさに“赤字”を入れるという、まぁ普通の方法。しかしどこが修正されたかも一目瞭然だし、コメントも入れられる。ついでに[F7]を押すと、Wordの簡易校正機能も動かせるので便利なのである。これが2つ目。

 3つ目は、テキストデータ(またはHTML)を見ながら、Skypeの会議室に校正を書き込むという方法。この部分はおかしい、この表現はこうすべき、この論旨が弱いので補足──といったことを書き込んでいく。別途アプリケーションを立ち上げる必要もないので手軽に行えるのと、履歴が残るのがいい。雑誌などだと、赤を入れた紙は校正紙(校了紙)としてしっかり保管しておくが、Webの場合、紙を捨ててしまうことも多いからだ。

 またこれまでトライはしながら、なかなか根付かなかった方法は、(1)Google Documentsに入力して上書き修正 (2)PDF化して回覧、校正 (3)Wikiなどに入力してコラボレーション校正だ。全く根付かなかったが、「Folder Share」を使ったこともあった。

 Google Documentsでは、どうもWebブラウザ上で校正作業をすることに身体が慣れないようだ。Wikiも同様。これは本質的なことではないので、今後もトライしてみたい。PDFは、より正確なやりとりを行うときは日常的に使っている。レイアウトも含めた校正を行うときは非常に便利。資料を添付できるのもいい。ただし、毎日のフローとして回すにはPDF化の手間がかかるので、外部との厳密なやりとりに使うのが中心だ。

 こうした取り組みをしていながらも、お恥ずかしい誤字や脱字のある記事を掲載してしまうことがあるのは、本当に申し訳ない限り。システムも整備しつつ、精進いたしますので、今後ともご愛読のほど、よろしくお願いいたします。

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