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» 2007年11月06日 22時50分 UPDATE

Google携帯、国内での登場はいつ?

Googleの携帯向けプラットフォーム「Android」。オープンソースによる柔軟な開発体制などによって、携帯電話の開発コストを大幅に削減するという。果たして国内で“Google携帯”はいつ登場するのか――。

[鷹木創,ITmedia]
st_gk01.jpg アンディ・ルビン氏

 11月7日、Googleが発表した携帯電話向けプラットフォーム「Android」。OSやミドルウェア、インタフェース、アプリケーションなどを含むプラットフォームで、オープンソースによる柔軟な開発体制などによって、携帯電話の開発コストを大幅に削減するという。何よりGoogle謹製のGmailやGoogleカレンダーなどの便利なアプリケーションが、携帯電話でネイティブに利用できるようになる可能性もある。

 すでにGoogleでは、国内外の通信事業者や携帯電話メーカーなど33社とのアライアンス(Open Handset Alliance:OHA)も組織。米T-Mobile、台湾のHTC、米QUALCOMM、米Motorolaなどのほか、国内からはNTTドコモとKDDIも参加する。

 Googleのアンディ・ルビン氏(モバイルプラットフォーム担当ディレクター)は、AndroidのSDK(開発キット)を1週間以内に公開するとしており、Windows版、Mac OS版、Linux版のエミュレータも用意するという。開発が順調に進めば、2008年にもAndroidを採用した携帯端末が登場する見込みだ。

国内キャリアは静観の構え

 気になるのは国内での開発状況。OHAに名を連ねるNTTドコモは「(Androidのために)現時点で具体的な活動を行っているわけではない」とコメント。「すでに、(Android以外の)いくつかのプラットフォームにも関わっている」という。誰にとっても利用しやすいオープンソースがウリのAndroidだが、ドコモにとってもAndroidだけが選択肢ではないのだ。

 ドコモとともにOHAの一員で、自社開発のプラットフォーム「KCP+」を発表しているKDDIはどうだろう。Google検索をいち早くauに導入したKDDIならもしかして……と期待したが、KDDIの答えは「ユーザーの要望に対して、柔軟に応じるためにAndroidに携わる」という。言い換えると、KCP+で応じるのが難しい要望があった場合に、Androidが有力な選択肢になり得るというわけだ。

 一方、OHAに入っていないソフトバンクだが、Androidの発表に対して「特にコメントはありません」とひと言。OHAへの加入についても「入る用意はない」とコメントした。

 そもそもOHAに入っていないし、入るつもりもないソフトバンクはひとまずおく。だとしても、NTTドコモに積極的にイニシアティブを取る気持ちは感じられないし、比較的Googleとは親密そうに見えるKDDIにしても、Androidは現時点で選択肢1つでしかない――というのが現時点での状況だ。だいたい当のGoogleだって、日本にAndroidの開発チームがいるのかいないか明らかにしていない。

Google携帯が登場するには……

 海外とは大きく異なる国内の携帯電話ビジネス。通話や通信のサービスはもとより、インセンティブモデルによる端末販売や、iモードに代表される通信キャリア主導のクローズドなネットサービスなど、通信から端末までを強力に垂直統合している点が日本国内の携帯電話サービスの特徴だ。端末メーカーへも億単位の予算を組んで開発を援助しているのである。

 それに通信キャリアとメーカー、さらにサービスが垂直統合しているといっても、端末レベルでは必ずしもそうではない。当面Androidと競合すると思われる端末のOSでは、国内でもLinuxやSymbianなどの選択肢がすでに存在する。国内事業者が「Androiodは選択肢の1つでしかない」というのも理解できる話だ。

 Googleのルビン氏は、「2〜3年は携帯端末向けの開発に注力するが、将来はメディアプレーヤーやカーナビ、セットトップボックス(STB)なども視野に入れる」という。従来の垂直統合モデルに対して、オープンソースで水平型モデルへの転換を迫るのは、インターネットに“革命”をもたらしたGoogleらしい戦略かもしれない。だが、Google携帯が日本に登場するためには、垂直統合型のビジネスモデルを乗り越え、さらにLinuxやSymbianとは違うAndroidを選ばせるだけの何かが必要だろう。“障壁”はそれほど低くない――と言えそうだ。

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