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» 2007年11月08日 14時00分 UPDATE

デジタルワークスタイルの視点:出会いをムダにしない人脈構築の3つのポイント

筆者がブログ系イベントに参加するようになってからようやく気づいて、これまで心がけてきた人脈構築のポイントをご紹介します。

[徳力基彦,ITmedia]

 前回、「『徳力失敗事例』に学ぶ――ネットワークが広がらない3つの理由」という記事で、筆者の失敗事例をもとにイベントやセミナーに参加しているのにネットワークが広がらない理由について考えてみました。

 今回は、筆者がブログ系イベントに参加するようになってからようやく気づいて、これまで心がけてきた人脈構築のポイントをご紹介します。

イベントでの出会いを無駄にしない人脈構築の3つのポイント

  • 講師や参加者との交流がありそうなセミナーに行く
  • 有名人以外の面白そうな人とも名刺交換をする
  • 名刺交換では相手の話を聞く

講師や参加者との交流がありそうなイベントに行く

 ヒューマンネットワークの拡大が目的であれば、重要なのは参加するイベントの規模ではなく、参加者の目的です。

 ネットワークを広げるという視点で見ると、参加者の多いイベントほど出会いの機会も多いように見えますが、それは大きな間違いです。たいていの人は、知らない人が多ければ多いほど、知らない人と話すのが億劫になってしまうもの。大規模なイベントに参加したものの、ほとんど誰とも名刺交換せずに帰るはめになるのはよくある話です。

 仮に大勢と名刺交換できたとしても、それぞれの人と会話する時間は少ないはず。お互いの印象もほとんど残らないでしょう。そもそも大規模なイベントやセミナーでは、とかく基調講演やメインの出し物が目当てになりがちで、ほかの参加者との交流を目的にしていないケースも多いです。

 一方、小規模のイベントはもともと参加者の親睦や交流をうたっている場合が多く、参加者全員と名刺交換して、顔と名前が一致した状態で帰ることも珍しくありません。さらに参加する目的が同じ交流や親睦であれば、間違いないはず。イベントが仮に小規模でも、同じような目的をもって参加している人が多そうなイベントかどうかを見極めることが重要なのです。

有名人以外の面白そうな人とも名刺交換をする

 イベントやセミナーで名刺交換する相手を探すときにオススメなのは、講師やゲストなどの有名人とだけ名刺交換することを目的にするのではなく、それ以外の人とも積極的に名刺交換してみることです。

 前回の記事でも書いたように、有名人というのは多くの人が知り合いになりたいと思っていますから、会話する時間を多くの参加者と取り合いになるわけです。そんな中で自分を記憶にとどめてもらうのは至難のワザ。だったら、素直にその周りにいる面白そうな人と会話をしてみましょう。あるテーマのイベントやセミナーに参加しているのですから、参加者の中にも同じような境遇や同じような考えを持っている人がたくさんいるはずです。

 個人個人は無名かもしれませんが、あなたと同じようにネットワークを広げたり、面白いことをやってみたいと思っている人のはず。実は同じような立場の人のほうが、すでに有名になっている講師の人たちよりも、はるかにあなたと濃い関係になる可能性があります。

 大規模な講演をするような有名人は、すでに広いネットワークを持っているわけで、あなたはその中の何十分の1、何百分の1になれるかどうかに過ぎません。でも、その周りにいるまだ無名な人たちにとって、新しい出会いは貴重なのです。

 これから一緒に交流したり、何かに取り組んでいくことによって、数年後に一緒に何かを成し遂げる「同志」になれるかもしれません。そういう意味でも、自分のことを覚えてくれるかどうか分からない有名人と名刺交換するより、自分のことを覚えてくれるであろう無名の人と名刺交換するのも人脈作りには有効でしょう。

名刺交換の際には相手の話を中心に聞く

 名刺交換するときに注意したいのは、自分のアピールではなく、相手の話を聞くことです。あなたが相手を飽きさせずに満足させる話術の持ち主なのであれば、遠慮無く自己アピールに走ってもらって結構ですが、いきなり初対面の相手に自分の仕事や会社の話をとうとうとしても飽きられるだけです。まずは、相手の話をしっかり聞きましょう。

 相手がどんな人か分かってくれば、相手の自分の仕事に対する知識レベルや、お互いの共通の話題なんかが見えてくるはずですから、自己紹介はそれからでも遅くはありません。

 また、以前の「名刺交換を無駄にしないための3つのポイント」という記事でご紹介したように、今やメールという便利なツールがありますから、最悪、名刺交換した際に自己紹介をほとんどしなかったとしても、後からメールでいくらでもフォロー可能です。

 特に全く自分の仕事に関する知識がない相手には、言葉で一生懸命説明するよりも、メールを送って自分の会社のWebサイトやサービスを見てもらった方が分かりやすいという場合もあるでしょう。

 名刺交換の際には、無理に自己アピールをしないと決めてしまえば、相手が話し続けて自分が全く話せなかったとしてもイライラする必要もありません。相手との会話をのんびり楽しんで下さい。


 ヒューマンネットワーク構築というと、大量の名刺を集めることとイメージする人も多いかもしれませんが、二度と会わないだろう1000人と名刺交換するよりも、本当に気の合う仲間10人を見つける方がはるかに価値があります。

 また、ネットワークというのは出会った直後に活用するのではなく、忘れた頃に自分を助けてくれたりするものです。無理にあせらず自分にあわせたヒューマンネットワークの構築術を探してみて下さい。

筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)

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 NTT、ITコンサルを経て、2002年にアリエル・ネットワークに入社。情報共有ソフトウェアの企画や、コンサルティング業務に従事。2006年からは、ブログネットワークのアジャイルメディア・ネットワーク(AMN)設立時からブロガーの1人として運営に参画する。2007年7月にAMNの取締役に就任。最新のネットツールや仕事術に関する複数の執筆・講演活動も行っている。

 個人でも「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com」など、複数のブログを運営するなど幅広い活動を行う。著書に「デジタル・ワークスタイル」「アルファブロガー」などがある。


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