「押してダメなら引いてみな」とはよくいうが、「引いてもダメ」ならどうしよう。発想を変えるには「回してみる」のもいいかもしれない――。ギフト・ショー春2008で見かけた、“回す”文房具をご紹介しよう。
「押してダメなら引いてみな」とはよくいうが、「引いてもダメ」ならどうしよう。発想を変えるには「回してみる」のもいいかもしれない――(こちらの回す記事も参照)。第65回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2008で見かけた、“回す”文房具をご紹介しよう。
「スケジュール帳を回すように開いてみよう」と考えたのは、ドイツ人デザイナーらによるプロダクトを製造するトロイカ。同社のメモパッド「SKETCHPET」シリーズは、扇形に広がるのが特徴だ。ギフト・ショーの会場で同シリーズのスケジュール帳「TIMER」を手にした。
広がらないように固定していたゴム製のベルトを外すと、扇のように広げることができる。ノートタイプのスケジュール帳だと1枚1枚ページをめくって確認することになるが、扇状にページが開くTIMERでは、ほかのページと見比べるのが簡単にできるようになっている。例えば四半期ごとのページに目標を書き込んでおき、その目標を見ながら月間スケジュールを組み直すことも自然にできるわけだ。
1ページ1週間が基本で、四半期なども用意した。価格は3045円。このほかアドレス帳、日記帳、無地のメモパッドなど(各2625円)も用意。いずれも大きさは60×175×27ミリ(幅×奥行き×高さ)で、重さは200グラムとなっている。
同じくトロイカのブースで見かけた“回す”文房具が、ボールペンの「usus.」(ウズウズ)シリーズ。通常、ノック式や回転式のボールペンはスプリングやシリンダーなどを組み合わせたメカニカルな構造でペン先を出し入れする。一方usus.は、上下の2つのパーツに分かれた本体を回転させてペン先を出し入れする「SupraSpinシステム」が特徴だ。
usus.の本体は上下パーツの接合部が凹凸状にかみ合うようになっており、お互いが埋め込まれた磁石によってつながっている。この上下パーツをひねり、凸部同士でくっつくとペンの全長が長くなってペン先が隠れ、反対に凹凸でかみ合うと短くなってペン先が出てくる仕組みだ。
インクは標準で油性インク。別途ゲルインクも注文できる。また、パーカーの替え芯と互換性がある。価格は本体の材質によって異なる。ポリカーボネート製が2310円、アルミ製が9450円、セラミック製が2万1000円、チタン製が6万1950円。
国内のメーカーでも“回す”文房具を開発していた。テープディスペンサーのカッター部を回してしまったのは、サンスター文具だ。
このディスペンサーの名前は「2WAYテープカッター」。カッター部にギザギザ刃とストレート刃を装備し、その名の通り、用途に応じて使い分けができるのである。使い分けは簡単。カッター部を回すだけ。ただ、ギザギザ刃とストレート刃では使用感に違いもある。というのも、ストレート刃はスリット状に縦長についており、ストレートカットしたい時はテープをひねりながらスリットを通す格好になるからだ。
通常、ギザギザ刃はセロハンテープなどの薄いテープに向く。一方、両面テープなどの厚手のテープでカット部分をキレイに仕上げたい場合は、カッター部を回してストレート刃を利用するという。なお、両面テープのはく離紙をはがすためのエッジも本体底面についている。
価格は924円。大きさは137×28×120ミリ(幅×奥行き×高さ)で、重さは65グラム。
最後に紹介するのは、サンスター文具の「テトラ消ゴム」だ。あのテトラポットをモチーフにしたデザインであることは言うまでもない。4つの凸部で消すという、いわゆる飛び出た部分で消すカドケシタイプの消しゴムだ。
このテトラ消ゴムだが、実は消しゴムとしての機能のほか、さらにビジネスパーソンに効く“機能”も備えているという。「握った手のひらの中でぐりぐり回してみてください」(サンスター文具の会場スタッフ)――。どれどれ、ふむう、これはなかなかいい刺激……。お気付きの方もいるかもしれない。そう、マッサージ効果があるのである。
ちょっと行き詰った時に、1人でできる気分転換にも利用できる。「ボールペンばかりで消しゴムは使わない」という方も使ってみてはいかがだろうか。
価格は120円。大きさは36×36×36ミリ(幅×奥行き×高さ)で、重さは18グラム。
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