ニュース
» 2008年03月05日 20時03分 UPDATE

SECURITY SHOW 2008:銃口から“クモの巣”を発射、不審者を即“御用”に

1人きりの夜のオフィスなど、閉鎖空間にいきなり不審者が現れたら――。警備を呼んでも、彼らが駆けつけるまでは誰も助けてくれないうえ、出入り口方向には侵入者がいる。そんな絶体絶命のあなたを危機一髪で救う“銃”をSECURITY SHOW 2008で発見。銃口から飛び出すのは弾丸ではなく、なんと“クモの巣”だ。

[豊島美幸,ITmedia]
mt_ju22.jpg 壁掛けホルダーに収まっている「ネットランチャー」

 突然だが、あなたは侵入してきた誰かにいきなり命を狙われそうになった経験はあるだろうか。

 まさか自分がそんな不運に見舞われるはずない。そう考える人がほとんどだろう。だがもし、今まで出くわした人がいなければ、これから紹介する護身用の“銃”はこの世に存在していなかった可能性がある。

 SECURITY SHOW 2008でセキュリティハウスが出品していた銃の名は、竹中エンジニアリングの「ネットランチャー」。使いきりタイプとカートリッジ交換タイプの2種あり、ともに壁に取り付けるホルダー付きで、いずれもオープンプライスで実売価格はおよそ5万円。

張り巡らせたクモの巣が、“獲物”をからめて捕獲

 仕組みは至極シンプルだ。中央部のボタン1つを押して、銃口から網を放射線状に発射。すると網が不審者に覆いかぶさり、もがく不審者にからまり捕獲する。網の周囲にはゴムコーティングされた小さなおもりが8つ付いており、このおもりで引っ張られた網が瞬時に開き、獲物をキャッチするのだ。ちなみにカートリッジ交換タイプは、発射時にブザー音も鳴る。

mt_ju55.jpg 3メートル四方の網が獲物をまるごとキャッチ
mt_ju4.jpg もがいてもムダ。ならず者はこうしてお縄ならぬお網に

 網自体は釣り糸に使われる強化ポリエステル製の糸で編まれており、素手ではまず切ることはできない。試しに筆者が糸を引っ張ったところ、食い込んで皮膚が真っ赤になってしまった。

 網のサイズは3メートル四方で、まるごと対象物を覆うのにちょうどいいサイズだという。逆にこれより小さいサイズでは獲物をすっぽり捕らえるには余裕がなく、大きすぎると余計なモノに引っかかる可能性が出てくる。

 しかもネットの中では、もがくほど余計からみつく網構造というから、侵入者にしてみればアリ地獄ならぬクモ地獄といった心境か。

mt_ju1.jpg 抱えると大型の銃にも見える「ネットランチャー」
mt_ju5.jpg もがくほどからまる約12センチ四方の網目

一発でしとめる網と射程距離

 難点は銃に装備できる網が1枚だけという点。これは、いざというときは一発で獲物をしとめないといけないことを意味する。侵入した不審者に動揺しながら、使ったこともない銃を手にしたところで、はたして網は犯人に命中するだろうか――。ふとそんな疑問がよぎる人もいるかもしれない。

 実はこの銃、商品仕様では射程距離は2〜3.5メートルだが、説明員によれば7メートルまでなら届く。つまり広範囲でフォローできるわけだ。犯人の顔あたりに銃口を向け、指1本で発射ボタンを押せば瞬時にネットが広がり、よほどのことがないかぎり犯人を捕獲するという。それでも心配なら、催涙スプレーなどほかのセキュリティグッズと組み合わせて使うことをお勧めする。

 なお網を1度発射したら、使いきりタイプは本体を、カートリッジ交換タイプはヘッド部のカートリッジを交換する必要がある。リボルバーのように連射式になる予定はないか聞いたところ、今のところその予定はないそうだ。それでもこの商品を取り扱って3年間、コンスタントに年間1000本ほど売れているという。

mt_ju6.jpg 壁に取り付ける「ネットガード」発砲の瞬間

 使う側として気になるのが扱いやすさ。いちばんのネックは重さだ。筆者も試しに800グラムの使いきりタイプのものを持ってみたが、棒状で安定したグリップだからか実際の重さよりやや軽く感じた。これなら力のない女性でも扱いやすそうだ。主な納品先は幼稚園や小学校だというのも納得がいく。

 また、同じくクモの巣を発射する製品に「ネットガード」というものがある。壁に取り付けるタイプと、天井に埋め込むタイプの2種あり、ボタンやセンサーからの信号を受けることでクモの巣を発射するため、コンビニなど店舗の出入り口で威力を発揮しやすいという。2タイプとも本体は定価11万5500円、カートリッジは定価6万3000円。

不審者は突如やってくる。だからこそ――

 不審者は平穏な日常を打ち破り、突如やってくる。そして出入り口方向をふさいでしまうこともある。そんな絶体絶命の時、状況によっては警備や警察をすぐ呼ぶチャンスが訪れない場合もあるだろう。もしすぐに呼べたとしても、到着までは必ずタイムラグが生じるものだ。

 もしかしたら殺されるかもしれない……。ただでさえそんな恐怖に陥っているところへ、このタイムラグがあなたをさらなるパニックに陥れる。そんなときにボタン1つで、このスパイダー銃が犯人を捕らえることができたらどんなに心強いか。あとは逃げるのみだ。

 とはいえ物理的な備えが万全でも、いざというときに発揮できなければあだ花となる。もし突然、フトドキ者に日常の平和を切り裂かれそうになったら、自分ならどう対処するだろう――そんな脳内シミュレーションを1度しておくだけでも、大きな備えになる。

  使いきりタイプ カートリッジ交換タイプ
全長 385ミリ 500ミリ
グリップ外径 40ミリ 35ミリ
最大外径 100ミリ 100ミリ
本体の重さ 800グラム 950グラム
交換内容 新品本体またはリサイクル本体 カートリッジ
交換価格 新品:オープンプライス。実売で約4万円
リサイクル:オープンプライス。実売で約2万5000円
1万5750円

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -