第17回 サル仕事には意味がある――「習っていないからできない」問題を解くヒント実践! 専門知識を教えてみよう(1/4 ページ)

「プロフェッショナル」とは? という問いへの回答はいろいろですが、少なくとも1つ言えるのは、「習っていないからできません」と返答しないこと。ところが、現代はこの「習っていないからできない」という返事をする人々が増える傾向にあるようです。

» 2008年09月03日 13時00分 公開
[開米瑞浩,ITmedia]

 この連載は、「専門知識を教える」ことをテーマにしています。ということは、教える相手は「専門知識を必要としている人」です。例えば何かの分野のプロフェッショナルを目指して勉強中の新入社員や学生がそれに当てはまります。

 さて、ここで問いますが、「プロフェッショナル」とはどんな人でしょうか? この問いへの答えはいろいろとありますが、少なくとも1つ言えるのは、プロであれば、仕事を頼まれたときに、

  • それは習っていないからできません

 とは言わないだろう、ということです。

 同じ「できない」にしても、「技術的に不可能または危険だからできない」とか「採算が合わないからできない」という答えなら特に問題はありません。しかし、「習っていないからできない」では、とてもプロとしては通用しないでしょう。

 ところが、現代はこの「習っていないからできない」という返事をする人々が増える傾向にあるようです。これは冗談抜きに日本という国の行く末を左右するような大きな問題です。今回はこの問題についてとことん考えてみましょう。

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