トリプルエンジンのLunascapeがα2に WebKitを高速化、Geckoも軽量に

Lunascapeは、提供するWebブラウザの最新版「Lunascape 5.0α2」を公開した。HTML描画エンジンであるWebkitのJavaScript処理速度が約3倍になり、Geckoでも、Flashを利用したWebサイト閲覧時のCPU使用率を約50%低減したという。

» 2008年10月10日 14時20分 公開
[ITmedia]

 Lunascapeは10月10日、提供するWebブラウザの最新版「Lunascape 5.0α2」を公開した。HTML描画エンジンであるWebkitのJavaScript処理速度が約3倍になり、Flashの再生に対応した。Geckoエンジン使用時も、Flashを利用しているWebサイト閲覧時のCPU使用率を約50%低減したという。対応OSはWindows Vista/XP。Lunascapeの公式Webサイトからダウンロードできる。


 Lunascape 5.0は、HTMLの描画エンジンとして、Internet Explorerなどに搭載されている「Trident」、Firefoxなどに搭載されている「Gecko」、SafariやGoogle Chromeに搭載されている「Webkit」の3つを搭載しているWebブラウザ。

 Lunascapeによれば、Tridentで表示することを想定したWebページ数が最も多く、GeckoはJavaScriptの処理が、Webkitは画像などの描画が高速だという。ユーザーはタブのコンテキストメニューやステータスバーから描画エンジンを切り替えられ、特定のページを毎回同じエンジンで開くような設定もできる。

 今回のα2では、搭載したWebKitをリビジョン「35715」に更新した結果、JavaScriptの処理速度が約3倍になった。LunaScapeが行ったJavaScriptベンチマークテストによると、Gecko、WebKitのいずれのエンジンを使用しても、Google Chromeや最新のFirefox 3.0.3を上回るパフォーマンスを示したという。

Dromaeo: JavaScript Performance Testing (TOTAL)での比較(Lunascape調べ)

 さらに、Gecko使用時にFlashを利用しているサイトを閲覧した際のCPU使用率を約50%低減した。WebKit使用時のFlashの再生にも対応し、そのほか再起動時に強制終了することがある不具合や、Gmailログイン画面など一部のサイトが英語表示となってしまう不具合などを修正した。

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