Lunascapeは、「Trident」「Gecko」「Webkit」の3つのレンダリングエンジンを搭載したWebブラウザ「Lunascape 5.0α(Genesis)」を公開した。GeckoのJavaScriptエンジンには、Firefox 3.1に搭載予定の「TraceMonkey」を採用し、パフォーマンスが向上したという。
Lunascapeは9月16日、「Trident」「Gecko」「Webkit」の3つのレンダリングエンジンを搭載したWebブラウザ「Lunascape 5.0α(Genesis)」を公開した。GeckoのJavaScriptエンジンにはFirefox 3.1に搭載予定の「TraceMonkey」を採用し、パフォーマンスが向上したという。
HTMLの描画エンジンには、Internet Explorer(IE)などに搭載されている「Trident」、Firefoxなどに搭載されている「Gecko」の2つを従来から搭載していたが、新たにSafariやGoogle Chromeに搭載されている「Webkit」を追加した。3つの描画エンジンを搭載したWebブラウザは“世界初”(Lunascape)だという。
Lunascapeによれば、Tridentは適正に表示されるWebページ数が最も多く、GeckoはJavaScriptの描画が高速で、Webkitは画像などの描画が高速という特徴がある。ユーザーはこれら3つのエンジンを必要に応じて切り替えられ、指定したページを毎回同じエンジンで描画するような設定も可能だ。
GeckoのJavaScriptエンジンには、Firefoxの次期バージョンである3.1(コードネーム:SHIRETOKO)に搭載予定の「Gecko 1.9.1b1pre(TraceMonkey)」をいち早く採用。Ajaxを利用したGmailなどのWebアプリケーションを、高速で表示できるとしている。Lunascapeが行ったSunSpider JavaScript Benchmarkによるテストでは、最新版のIEやFirefox、Google Chromeなどのブラウザと比較して、最も高いパフォーマンスを記録したという。
「Webブラウザの世界では海外のブラウザの注目度が高く、日本の企業が世界の標準となることや、世界で評価されることは少ない」(Lunascape)。“日本発”の“世界初”トリプルエンジンブラウザで、「日本の企業、技術が世界と渡り合えることを証明したい」としている。
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