できれば避けたい仕事を楽しくする方法【チュートリアル編】シゴトハッカーズ(1/2 ページ)

やりがいがない仕事の典型として「経費精算」がありますね。ここでは、筆者が経費精算を楽しくするために使っていたExcelのシートをご紹介しましょう。

» 2008年11月21日 10時08分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

 対話編では、会議の議事録書きや経費精算といった、組織で仕事をしていく上ではなくすことのできない、それでいてやっていてもさほど楽しくない、どちらかといえば苦痛に感じられる仕事について、うまく乗り切るための考え方を議論しました。

 これを受けて、本稿では、とりわけ「経費精算」を例に「できれば避けたい仕事を楽しくする方法」を考えてみます。

 基本方針としては、「苦痛」と感じられる原因をつぶすことです。それは次の3つです。

  1. 一方的:やってもやらなくても自分には何のメリットもない
  2. 固定的:自分の意見やアイデアが受け入れられない
  3. 閉鎖的:がんばってやってもその仕事そのものが発展、成長するわけではない

 一言でいえば、やりがいがない、ということになります。では、どうすればこのような仕事からやりがいを引き出せるでしょうか。

やったらやっただけ変化が起こるようにする

 これは、実際に筆者が会社員時代に使用していた、交通費の明細を入力するための自作のシートです。見た目は単なるExcelの表ですが、いくつか仕掛けが施してあります。例えば、経路を入力する際には過去に同じ経路を入力した実績があれば、そのデータを呼び出してくることで、入力の手間を軽減することができます。データはすべてAccessに格納されるようになっており、入力のたびに蓄積されていきます。

 また、新しい経路を入力した際には、その経路の料金を調べる手間が発生しますが、このシートにはワンクリックで指定した経路の路線情報を検索する機能がついています。具体的には、ExcelからInternet Explorerを呼び出し、Yahoo!路線情報に出発駅と到着駅の名前を渡すようにしていました(※このシートを活用していた2004年当時は同サービスの検索結果URLに駅名が含まれることに注目し、システム的にこのURLを作り出すことで、直接検索結果を呼び出すという挙動を実現していましたが、現在ではYahoo!路線情報の仕様が変更されたため動作しなくなっていました)。

 この2つの機能により、使い込めば使い込むほどにデータが蓄積されますから、入力がラクになります。ラクになれば作業自体が楽しくなりますから、毎日の入力も苦ではなくなります。そして、月末になれば、このシートを印刷し、会社指定の伝票に転記するだけで済みます。月末になってから手帳を繰りながら「この日はどこに行ったんだっけ?」と思い悩んで時間を無駄にすることがなくなります。

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