iPhone版TD「TapDefense」に貯金と複利の力を思い知る仕事の生産性“激低下”ゲーム

「Desktop Tower Defense」にハマッた人なら、さらに上をゆく“非生産性”をTapDefenseはもたらしてくれる。ヘリコプターは飛ばないが、お金を貯めるという違った頭を必要とするゲームだ。

» 2008年12月26日 12時00分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 Biz.IDでは“仕事の生産性アップ”に役立つソフトやガジェット、ノウハウなどを提供してきた。そして前回に続き“生産性を落とす”こと間違いナシのゲームをご紹介しよう。まちがっても仕事納めが無事に終わるまで試してみたりしないこと。

無料の生産性低下アプリ「TapDefense」

曲がりくねった道をモンスターが歩く。砲台を建てて打って、やっつけろ!

 無料のアプリ「TapDefense」。こいつのハマリ度は半端ではない。iPhoneの素晴らしいところは、常に手元にあって、ほんの少しの空き時間でも使えるところだ。逆にいうと、エレベータの待ち時間でTapDefenseを起動するようになったら末期症状。TapDefenseを遊ぶためにトイレに駆け込む日は遠くない。

 さてPC用のFlashゲーム「Desktop Tower Defense」を知っている人なら、それをちょっとアレンジしてiPhone向けにしたものだと思えばいい。

 知らない人のために解説すると、モンスターが続々現れて村(?)へ向かって進行するので、各種の砲台を立てて迎撃するというゲームだ。モンスターを倒すとお金が手に入り、お金を使ってより強力な砲台を作ったり、既存の砲台をアップグレードしていく。砲台ごとに攻撃の方法が違うので、敵の動作を見定めてうまく砲台を設置していくという“知的な”ゲームなのだ。

難易度MIDDLEを選ぶと道がより直線的になる。つまり弾を浴びせる回数が少なくなる

 一般的なTower Defenceからのアレンジポイントは大きく2つある。まずモンスターの道が決まっているということ。普通のTower Defence(次回紹介するField Runnersも)では、モンスターは平原を歩いていくので、砲台で壁を作って道を造るのがセオリーだ。TapDefenseでは、道を調整することができない。純粋に砲台種類のアレンジが勝負だ。

 もう1つは金(Gold)の増え方。このゲーム、普通にやっていくと29面あたりでとにかく敵に歯が立たなくなるはず。どんな砲台をどう調整してもやっつけられないはずだ。ワタシもはまった。きっとあなたも最初はそうなるだろう。何が悪かったのか? それはもらったお金を全部使って砲台を作っていたということだ。

41面で1万2000点くらい。村にあと3匹入ったらゲームオーバーだが、このまま最終面の43面までいけばだいたい2万点。しかしネットワークランキング上位の点数はいったいどうやって?

 実は、TapDefenseでは面をクリアしたとき、残金の数パーセントをボーナスとしてもらえる。つまり使う金はできるだけ少なくして、とにかく貯めていかなくてはならない。敵をやっつけられるギリギリまで砲台の数を絞る。金を貯めていけば、30面で1000Goldくらいは残っているはず。すると、面をクリアするごとに100〜200Goldくらいのボーナスをもらえるようになる。こうやってお金が複利で増えていくのだ。こうやって資産の利子生活に入らないと、豊かな後半戦はやってこないのである。

 ケチらないとお金は貯まらない。ケチり過ぎるとモンスターが村に入ってしまう。でも1匹や2匹が村に入っても気にしてはいけない。そいつを倒すために25Goldの砲台が1つ余計に必要だとしよう。その25Goldを取っておけば、20面先まで複利で増えていくのだから。早い面からの貯金って大事だなぁってことに気づかせてくれる、意外に教育的価値もある(?)ゲームなのだった。

 このゲーム、バージョンアップしたら難易度が変わったようだ。初期バージョンでは筆者もネットワークランキングにランクイン(最下位だが)していたのだが、アプリをバージョンアップしたら途端に難しくなった。現状、43面クリア時で2万点少々。戦略上のブレイクスルーが必要なのかも。


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