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» 2011年12月14日 11時00分 UPDATE

防災・防犯ラボ:空き巣に狙われる家の特徴とは――外出前に確認したい防犯対策チェックリスト (1/2)

「うちは貧乏で、何も盗まれるものはないから」と豪語する人がいますが、それは大きな間違い。自分の財産、そして自分(と家族)の命を守るため、最低限の対策は打っておきたいものです。

[シックス・アパート 中山順司,Business Media 誠]

 こんにちは、防災・防犯ラボの主任研究員・ナカヤマです。皆さんは、ご自宅に防犯対策を施していますか?

 東京都のデータですが、平成22年の空き巣の認知件数は4540件で、前年より約19%減少したそうです。空き巣の発生件数が年々下がっているのはけっこうなことですが、だからといって自分が無関係でいられる保障はどこにもありません(参考:警視庁データ「平成22年中の侵入窃盗の傾向」

 自分の財産、そして自分(と家族)の命を守るため、最低限の対策は打っておきたいですね。そこで、今回は安全生活アドバイザーとして1992年から活動している佐伯幸子さんにお会いして、一般的なビジネスパーソンが今日から取り掛かれる防犯対策、心掛けを聞いてきました。

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どんな家が狙われる? 我が家は大丈夫?

 空き巣と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、きっと「我が家は大丈夫だろうか?」だと思うのですが、狙われる家のパターンはあるのでしょうか。

shk_akisu02.jpg 佐伯幸子さん。安全生活アドバイザー。1992年より「頭を使って身を守る方法? 知的護身術」を提唱。子どもや女性の安全対策を中心に、暮らしの中のあらゆる場面での危険を指摘、排除する方法を分かりやすく解説。危機管理のスペシャリストとして、講演やテレビ出演をこなす一方、著書9冊の執筆など精力的に活動しています

 佐伯さんによると、こういう家は大丈夫とか、ああいう立地は危ないといった一般化はできないようです。不審者の服装は黒っぽい上着とニット帽であることが多いと断定できないのと一緒です。つまり、狙われるときはどんな家だって狙われます。よって「我が家が狙われるとしたら、どこだろう?」と狙われる前提で考えてみることが大切とのこと。もちろん、マンションだろうが、戸建てだろうが関係ありません。ゆめゆめ自分は関係ないって思わないことが大切です。

 こう聞くと、いきなり心の中を見透かされたようで、冷や汗をかきます。大半の人が心のどこかで「ウチは大丈夫だろう。大丈夫であってほしい。大丈夫なはずだ……」と思いたがっていると思います。

 では、痛い目に遭わないためにはどうすればいいのでしょうか。あまり気分のいいものではないですが、泥棒目線で「外から見た我が家の穴」を探してみるといいそうです。例えば、西側の窓は成人の身長なら足場なしで侵入できそうだなとか、自分が泥棒だったら死角であるキッチンの裏から狙うかな……と具体的に考えてみること。すると、心配に感じる部分が必ず見つかるはずです。で、そこに対して対策を打っていくのです。

 佐伯さんがよく受ける質問で「印鑑と通帳は別々に隠した方がいいですか?」というのがあるそうですが、それはそもそも優先順位を間違っているのだそう。最優先事項は、建物内部に絶対に侵入させないこと。つまり変な話、いったん中に入られたら、どこに何を隠そうがおしまいくらいに思っておく方がいいのです。もちろん、別々にしておくのは悪いことではないですが。

どうやって侵入を防ぐ? 空き巣を撃退する?

 次にどうやって侵入を防ぐかですが、やっぱり基本は「ワンドア、ツーロック」。時間がかかるのを不審者は嫌いますからね。月並みで目新しさはないけれど、これをしていない人が多いのも事実なんだそうです。一軒家はもちろん、マンション住まいの人も、同じマンション内に犯人がいないとは言い切れませんので、オートロックだからと安心せずに窓なども可能な限りツーロック以上にしておくとよいでしょう。

 一昔前はピッキングが流行しました。平成14年から15年にピークを迎え、対策を施した鍵が出回ったおかげで、それ以降は下火になっています。しかし、自宅のカギが明らかに古かったら、狙われる可能性はなきにしもあらずですから、交換も視野に入れるといいでしょう。

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 後は定番ですが、不審者は光と音も嫌がります。犯罪行為に及ぼうとしている緊張状態のときにパッと照らされたり、不意に警告音が鳴り響くのはストレスになるものです。それに加えて、お金はかかりますが窓に防犯シートを貼れば、まずはOKと言っていいのだそうです。

 こうした防犯対策って、絶対的なものではなくて、相対的な面もありますよね。つまり近所と我が家を比べて、どちらが対策に力をいれているかということです。自分では十分だと思っても、ご近所さんがそれ以上にしっかり対策していたら、相対的に「狙われやすい」となってしまいます。

知らず知らずのうちに、個人情報を流出させていませんか?

 複数の鍵、ライトや警告音での威嚇、さらには防犯シートをすれば、絶対とは言えなくても、まずまず大丈夫といったところでしょうか。その他、そういった器具を使うこと以外で、日ごろ心掛けるべき習慣がないかも気になるところです。

 佐伯さんによると、2つの習慣が大切なのだそうです。1つ目は「外出時は鍵を施錠せよ」です。近くのコンビニや自販機に行くとき、すぐに帰るからと玄関を施錠しないままだったり、窓を開けっ放しにしていませんか? 不審者は計画的に下見をして、住人の生活パターンを調べて、満を持して犯行に及ぶ……と思いがちですが、無計画なケースも実は少なくありません。ぶらりとマンションの敷地内に入って廊下を歩いて、順にドアノブを回して施錠していない家があったらラッキーくらいの軽いノリで犯行に及ぶ輩もいます。そんな無計画な不審者の餌食になりたくないでしょう? 面倒でしょうけど、外出時は必ず施錠をマイルールにしてください。

 2つ目は「無意識に漏らしてしまっている個人情報に注意せよ」です。知らず知らずのうちに個人情報を流出している習慣を改めましょうということです。分かりやすい例がベランダの洗濯物。1人暮らしの女性だと、そのことを悟られないように男性下着もカモフラージュで干したり、あるいはあえて部屋干しにしている人も多いと思います。そのこと自体はよい心掛けなのですが、それ以外の部分で女性の1人暮らしをアピールしてしまっていることがあります。

 窓際にかわいらしいぬいぐるみを並べたり、カーテンをピンクで統一していたりすると、女性の1人暮らしだなというのは分かってしまうものです。部屋のインテリアにまで口出しするのが無粋だとは百も承知ですが、知らない間に個人情報を漏らしているかもしれないことは一度考えてみても損じゃないと思いますね。

 またまさかとは思いますけど、女性の1人暮らしで表札をフルネーム表記にしている人はいないでしょうね。佐伯さんはまれに、両親、子供、祖父母の名前をずらりと並べた表札を見かけることがあるそうですが、それを見るたびに無防備だなあと感じているそうです。

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