スマートフォン連係文具をタイプ別に使い分けるスマート文具活用をもう一度考える(1/2 ページ)

ショットノートをはじめとするスマートフォン連係文具には、ノート、メモ帳、ルーズリーフ、ふせんなど各種形状のものがある。これらはどう使い分ければいいのだろうか。

» 2013年03月28日 10時30分 公開
[舘神龍彦,Business Media 誠]

 専用のスマートフォンアプリで撮影をして、手書きメモなどのアナログ情報をデジタルデータとして活用する文具がある。本連載では総称して“スマート文具”と呼んでいる。それらにはノート、メモ帳、ルーズリーフ、ふせんなど複数のタイプがある。

 これら各タイプのスマート文具をどのように使い、またどのように使い分ければいいのか。

 スマート文具の前提を確認しておくと、書く情報の内容で使い分ける必要はない。スマート文具に書いた情報は、専用アプリでデジタル化するとき、またはデジタル化後にタグ付け(分類)できるからだ。

 よって例えば、ツインリングノートは企画アイデア用、無線とじノートは市場調査用のような使い分けを考えなくてもいい。サイズや罫のタイプによる使い勝手の違いはあるだろうが、基本的には1種類のノートなりメモ帳なりに、各種情報を記入。それぞれタグ分類できるのがいいところだ。

 さてでは、どのような基準でどのタイプのスマート文具を選べばいいのか。「ノート」「メモ帳」「ルーズリーフ/リフィル」の代表的な3タイプを考えてみよう。

 以下は主なスマート文具とそのタイプ展開だ。

主なスマート文具タイプ別一覧
メーカー キングジム コクヨS&T エレコム
製品名 SHOT NOTE(ショットノート) CamiApp(キャミアップ) SMAFO BUNGU(スマホブング)
製品タイプ メモ帳
ルーズリーフ
リフィル
付せん
ノート ○(ツインリング) ○(ツインリング、無線とじ、エッジタイトル)
手帳
そのほか ホワイトボード、NUboard KYBER SmartNote対応メモ帳 マーカーシート
文具以外 ホワイトボード、セクションパッド、MonoColla ディスカッションマット
主な対応サービス メール
Evernote
Dropbox
SugarSync
Googleドライブ/カレンダー
備考 リフィルタイプは、シーズンゲームより提供。バイブルサイズ、A5、HB×WA5、ミニ6穴の各サイズあり 付せんふせんを使うToDoボード(カンミ堂)、日経新聞手帳(日本経済新聞出版社)もキャミアップのアプリに対応 付せんタイプは各種サイズあり

 この表で見る限り、各社のスマート文具は対応サービスにかなりの違いがある。特にコクヨS&Tのキャミアップは、ホワイトボードなどオフィスファニチャー的なものも専用アプリでキャプチャーできるなど、幅広い利用シーンを想定している。

何も考えずに使えるのはノートタイプ

 何も考えずに使えるのはノートタイプだろう。時系列に情報を蓄積し、あとでまとめて見直すのにはこのタイプが向いている。それもツインリングタイプが扱いやすい。このタイプは無線とじのノートとは違い、記入面が常に水平に近い。つまり専用アプリで撮影をしてデータ化するときにあまり気を遣わなくてすむ。無線とじだとどうしても開き癖を付けなければならいが、ツインリングノートは紙をとじる部分がリングになっているので、変な癖がつかない限りは紙が水平なので扱いやすい。

 確かにスマート文具はアプリ側でも台形補正やコントラスト補正をしてくれる。もともとゆがみがないので、開き癖を付けてからキャプチャーするよりは、このタイプが便利だろう。

 またツインリングタイプ、無線とじタイプとも、メモ帳とは違って書いたものを切り取らなくてもそのまま使える。普通のノートのように情報を一定時間蓄積し、それから取り込むようなやり方がしっくり来るスタイルだ。

ノートタイプのスマート文具一例。コクヨS&Tの「CamiApp(キャミアップ)」のツインリングノート

メモ帳タイプは潔く捨てて使う

 メモ帳タイプはどうだろうか。これはガンガン書いてはキャプチャー、書いてはキャプチャー、みたいな使い方がふさわしい。

 もともとメモ帳タイプのスマート文具は、書いたものを切り取ることが推奨されている。(メモ帳の上側をとじている)天とじ状の上にめくるタイプは、めくるとページ面がゆがみ、四方のマーカー認識が甘くなる懸念があるからだ。

 片っ端から書いては切り、ある程度たまったら一気に保存と廃棄を分類して、前者のメモを連続してデジタル化する。こういう使い方のほうが、メモ帳タイプには向いている。

 メモ帳タイプは、書いたものを捨てやすい。ノートや後述するリフィル/ルーズリーフとは違って、書いたものを保持しにくいからだ。確かにメーカーもメモ帳タイプ専用カバーなどを発売しているが、破棄と決めたり、キャプチャーし終わったりしたら潔く捨てて、次のフェーズ。すなわち情報を加工して企画書や報告書といった成果物に生かすステップとして、メモを捨てる行為は向いている。

メモ帳タイプのショットノート
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