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» 2014年09月12日 07時00分 UPDATE

解決!! IT四銃士:“データ入力の二度手間”に時間をとられていませんか?

IT化で業務を効率化したはずなのに、同じデータを何度も入力するハメになっている――こんな作業フローの“ムダ”に悩んでいませんか。こうしたムダはなぜ起こるのでしょう?その解決策は?

[IT導入相談室]

IT四銃士とは

仕事現場のお悩み解決は、コンサル経験豊富な「IT四銃士」におまかせ! グループウェア、ドキュメント管理、電子承認システム、複合機、IT機器、スマートデバイス、システム構築のプロフェッショナル4人+隊長が、中小企業の問題を解決します。

この記事は、「IT導入相談室」のコンテンツ「静かにビジネスの現場に浸透しているBYOD」を一部抜粋・編集して掲載しています。


四銃士と隊長のプロフィール

Photo 左からダルタニアン(高橋直子)、アトス(小室孝雄)、ポルトス(山根昭利)、アラミス(成澤健)、トレヴィル(山口大樹)

ダルタニアン(高橋直子)

得意分野は情報系システムや文書管理、グループウェア。

アトス(小室孝雄)

情報セキュリティ分野に精通

ポルトス(山根昭利)

BEMS(エネルギー管理システム)構築が最大の武器

アラミス(成澤健)

基幹システムやインフラ環境に強み

トレヴィル(山口大樹)

行き詰まった時こそ最適解への扉、という信条を持つ中小企業診断士


 「仕事のムダをなくしたい」――。経営者であれば誰しも考えることでしょう。しかし、日常業務の流れを“当たり前のこと”と思っているうちは、なかなかムダに気づくことができません。業務の流れを見直して、「いかに隠れたムダを見いだすか」がコスト削減のキーになります。

なぜデータ入力の二度手間が発生するのか

 日々の業務を効率化するためには情報システムの導入が有効ですが、ここにムダが潜んでいるケースも多々あります。例えば、情報システムの導入を段階的に行ってきた会社では、それぞれのシステムを導入する時点で最適な製品を選択しているので、部分的な最適化は図られています。しかし、全体を見渡してみるといびつになっていることもあり、「そこにムダが発生している可能性がある」というのが四銃士の考えです。

 その代表的なものが、データの二重入力。よくあるのが、販売管理と経理システムが連携していないために発生する二度手間のデータ入力です。経理システムを先行して導入する企業が多く、後から導入した販売管理システムと連携がとれていない場合には、販売管理上の数字を参照しながら、経理システムに手入力するといった処理を行っているケースがあるのです。

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 せっかく販売管理システムで数値を管理しているのに、それが会計システムに渡るまでに、変換作業とタイムラグが発生している――というわけです。ERP(Enterprise Resource Planning)ソフトに代表されるような“全体が統合されたシステム”であれば、データは発生したところで入力され、そのデータは最後まで再入力することなくシステム内を移動するため、そうしたムダはなくなります。

 期末、年度末など、処理量が急増するとときのことを考えると、データ入力の二度手間は避けたいもの。システムの連携で作業負荷を軽減し、処理のスピードアップを目指したいところです。

共通業務のセンター化がもたらすコスト削減

 データ入力の二度手間というムダをなくしたいときに考えたいのが、共通業務の集約です。スタッフが個別に管理しているExcelファイルの管理を例に、この問題を考えてみましょう。

 たとえひな形となるシートを使っていたとしても、社員のExcelに対するスキルにばらつきがあった場合には、一見同じようなシートに見えても内容が微妙に異なることがあります。そのため、データを統合しようとすると、シートを精査し、不整合があれば修正するといった作業が避けられません。

 仮に複数のシートが経営陣に届けられたとしても、比較軸が異なっていれば、経営判断が難しくなってしまいます。また、分析を目的とするのであれば、Excelを活用するにしてもきちんとしたマスター化が必須になります。

 そこでITが最も得意とする「統合」を活用しようというわけです。その好例が予定表と営業日報の統合。もしこれらが別の仕組みとして導入されていると、必ず二重入力が発生します。こうしたムダをなくすためにも、ITを活用してスケジュールと営業日報の統合を検討すべきでしょう。

 「日常的で当たり前のように」遂行している業務でも、見直すべき点はあります。「理想の姿」を前提に精査すると、「プロセスのどこに問題があるのか」「何が業務の遂行を阻害しているのか」がよりはっきりするでしょう。

 すべてをIT任せにするのではなく、理想の姿の中から“ITが得意とする分野をITに任せる”という視点も大切です。そのとっかかりとしておすすめなのが共通業務のセンター化。複数拠点を持つ企業では、管理系の業務がそれぞれの拠点に用意されていることが多いものですが、業務をセンターに集約することでコストを削減し、人員も最適な配置が実現できます。

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あるべき姿を決めた上で業務プロセスの見直しを

 日常業務の見直しや改善はコスト削減につながります。しかし、ある業務改善の影響が、他のプロセスに大きな影響を与えることもあります。この問題を避けるためには、あるべき姿をきちんと決め、その上で業務プロセスの見直しを行うのが肝要です。

 Excelは大変便利なツールですが、データ管理を個人個人のExcelシートで行っていると、データの整合性の確認やシートのバージョン管理などが難しくなります。大切なのは「何をするのか」「したいのか」という目的です。この目的があるべき姿の到達点でもあります。

 「この目的を遂行するために、どのようなプロセスが最も適しているのか」――という視点で現状を眺める必要があります。

 その結果、「最適なプロセスは、これまでの流れを全く白紙に戻し、新しいプロセスで処理する」という結論が出るかもしれません。あるいは、これまで2系列、3系列といった複数のプロセスを経ていた処理を1つにまとめることで、処理時間の短縮が実現されることが明確になることがあるでしょう。

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 プロセスの変更、あるいは統合といった視点で現状の業務処理を見渡すことで、これまで当たり前だと思っていた処理が、実はムダな処理だったことが明らかになるケースは案外多いもの。同じような業務を行っているのであれば、1つにまとめるだけでもコスト削減が実現します。全体をしっかり見渡し、その上でできるところから改善に着手することがコスト削減への近道ではないでしょうか。

イラスト:ばじぃ

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