突然ですが、出張などで移動する機会の多いビジネスパーソンの皆さんには、こういう経験がありませんか?
よく晴れた冬の日、東海道新幹線で静岡エリアを走っているときに窓から見える雄大な富士山に感動して、思わずスマートフォンで何枚も写真を撮ってしまったことが。実際、新幹線に乗っていると、あちこちから「カシャッ」「パシャッ」というシャッター音が聞こえてきます。かくいう私もその一人……。
日本の象徴であり、日本人の心といってもいい富士山。富士山が世界遺産に登録されてから2年ほど経ち、今では世界の宝となりました。
12月16日に日本政府観光局が発表した訪日外国人旅行者は2015年1〜11月時点で1796万人に達し、累計で過去最高を更新しました。インバウンドが加速する昨今、富士山は外国人観光客にも大人気です。富士山のみならず、そのネーミングが手伝って、外食チェーンの「富士そば」にまで外国人が殺到するという現象が起こっているというから驚きです。
富士山が自然遺産ではなく文化遺産として登録された理由は、信仰の対象と芸術の源泉となっているから。江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎の「富嶽三十六景」の中で、朝焼けに染まる真っ赤な富士、力強い波しぶきの彼方に浮かぶ富士などの名作は皆さんもすぐ頭に浮かぶと思います。
江戸っ子にとっても、「北斎と言えば富士、富士と言えば北斎」という、切っても切り離せない存在でした。北斎がいなければ、富士山が世界遺産になることはなかったといっても過言ではありません。
そこで今回は、富士山を世界遺産にした功労者である葛飾北斎を取り上げたいと思います。「あれ、連載タイトルが『もしもあの武将が〜』なのに、いきなり武将でないじゃないか」とツッコミが入りそうですが、ご容赦ください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング