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» 2016年03月17日 08時11分 UPDATE

赤坂8丁目発 スポーツ246:なでしこジャパンに“氷河期”が襲来するかもしれない (1/4)

順風満帆だった日本女子サッカー界に厳しい現実が待っている。リオデジャネイロ五輪の出場権を逃したことによって、今後どのような逆風が吹き荒れるのか。筆者の臼北氏によると……。

[臼北信行,ITmedia]

臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


yd_usukita1.jpg 日本女子サッカー界に厳しい現実が突き付けられた……

 あの悪夢から10日が経過した。順風満帆だった日本女子サッカー界に厳しい現実が突き付けられたショックはいまだ癒えていない。サッカー女子日本代表・なでしこジャパンがリオデジャネイロ五輪出場権を逃したことだ。

 日本のほかに、オーストラリア、中国、韓国、北朝鮮、ベトナムの6カ国が総当たりリーグ戦で争う同五輪女子アジア最終予選の会場は大阪のキンチョウスタジアム。絶対有利のホームゲームであったにも関わらず、なでしこジャパンは同五輪出場権の2位以内を確保できなかった。

 2004年のアテネ五輪からここまで3大会連続で出場権を獲得し、いずれも決勝トーナメント進出を果たしてファイナリストとなっていたチームが本大会予選であっさりと姿を消した。前回のロンドン五輪では銀メダルに輝いていた「世界の強豪」が、わずか4年後にここまで凋落するとは大半の人が夢にも思わなかったであろう。

 アテネ五輪後も着実に輝かしい経歴を重ねていた。2014年のAFC女子アジアカップでは実に14回目の出場で同大会を初制覇。2015年のアルガルヴェ・カップでは招待された12カ国の参加チーム中9位に終わったものの、2015女子FIFAワールドカップ(カナダ)では準優勝を成し遂げた。FIFA(国際サッカー連盟)ランキングでも現在4位になっているなでしこジャパンが、アジアの壁すら越えられなかった事実は今後の日本女子サッカー界に暗雲をもたらすことになりそうだ。

 それにしても、なぜ負けたのか――。その理由をすべて見つけることは簡単なことではない。さまざまな敗因が絡み合い、一概には言えないからだ。ただ、そのうちの1つとして挙げられることがある。これまでの“なでしこバブル”に踊らされていた関係者たちの「怠慢」だ。特に日本サッカー協会(JFA)は過去の栄光となかなか決別できず、抜本的な育成プランを描くことができなかったように見受けられる。

yd_usukita2.jpg 五輪アジア最終予選(女子、出典:スポーツナビ)
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