国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
そろそろ“賞味期限”が切れそうになっている。北海道日本ハムファイターズ・斎藤佑樹投手のことだ。12月3日、札幌市内の球団事務所で契約更改に臨み、今季2800万円から300万円ダウンの2500万円でサイン。今季は右肩関節唇損傷(みぎかたかんせつしんそんしょう)からの再起を図って開幕ローテーション入りしたものの、先発した2試合で防御率7.36と結果を残せずに二軍に降格。出だしからつまずいたが、約3か月後の7月31日・ロッテ戦で785日ぶりの白星を挙げた。とはいえ、一軍での登板試合数は結局6試合で2勝1敗、防御率4.85とお世辞にも誉められた内容ではなかった。
そんな斎藤には「この成績でよく2500万円ももらえるな」という冷ややかな声も方々から耳にする。それでも本人はどこ吹く風で契約更改後も「2勝しかできなかったんですが去年は0勝だったんで、それに比べたら方向性というのは示せたんじゃないかなと自分では思っている」と強気の言葉に終始。これには取り囲んでいた記者の一部から失笑も漏れ伝わってきた。こういうKY的なところも周囲の反感を買う要因となっているのは否めないだろう。
かつて2006年の高校時代、夏の甲子園で早稲田実業のエースとして駒大苫小牧の田中将大(現ヤンキース)に決勝戦再試合で投げ勝って一世を風靡(ふうび)した“ハンカチ王子”の姿はいまや見る影もない。正直に言おう。残念ながら斎藤はもう人気選手ではない。ネット上の反応を見ても分かるように、どちらかというと「痛い人」と見られてしまっているのが現状だ。
一体なぜここまで斎藤人気は凋落してしまったのか。いくつかの疑問点を解決すべく検証してみると、斎藤が“作り上げられたスター”であることも浮き彫りになってきた。
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