災害が多い国に学ぶ、倒れても立ちあがる「復活力」事例に学ぶ、地方創生最前線(3/4 ページ)

» 2016年04月22日 08時00分 公開
[石川孔明ITmedia]

昆虫食を普及して世界の食糧問題解決に貢献

 シェアオフィスに入居するスタートアップのひとつが、コオロギを原料にしたプロテイン・バーを製造販売している「ジャングル・バー」だ。同社はステファン・トアドルソンとブイ・アダルステインソンの2人によって2014年に設立された。

奇抜なプロダクトの発案者・考案者であるブイはこう語った。「私はモノを極力使わないデザインに興味がありました。そこで出会ったのが持続可能な食料生産というアイデアです。当初はハエの幼虫を効率よく生産する方法を研究していたのですが、なかなか社会に受け入れられないので、いろんな材料で試行錯誤しました」

ブイ(左)とステファン(右)、技術開発と販売に特化し製造をアウトソースすることで、少人数でのスタートアップを実現している

 最終的にたどり着いたのが、コオロギを使ってつくるプロテイン・バーだった。「欧米の国々は昆虫食に慣れていません。高級な健康食としてジャングル・バーを広めていくことで、昆虫食というコンセプトそのものを一般化していきたい」とステファン。

「実際売り始めてみると、欧米の反応もよいですが、日本や韓国など東アジアからの注文が思いのほか多くて驚いています」とのことだ。なおジャングル・バーは独特な風味がありなかなかおいしかった。

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