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» 2016年04月27日 07時07分 UPDATE

赤坂8丁目発 スポーツ246:日本ハムが“ハンカチ王子”を「クビ」にしない理由 (1/4)

“ハンカチ王子”として一躍有名になった日本ハムの斎藤佑樹投手も今季でプロ6年目。もういい加減、一軍で活躍しないと「解雇」の二文字もチラついてきそうだが、球団はどのように考えているのだろうか。

[臼北信行,ITmedia]

臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


 一軍でなくとも久々の快投だった。北海道日本ハムファイターズ(以下、日本ハム)の斎藤佑樹投手が4月22日のイースタン・リーグ楽天戦(楽天イーグルス泉練習場)に先発。1失点で完投し、二軍で今季初勝利。ここまで二軍でも0勝3敗、防御率6.00と散々だったが、今季6試合目の登板でようやく白星をつかんだ。

 インサイドへの直球、そして落差の大きいフォークも冴え渡った。登板後に本人が「全部の球種でストライクが取れた」と振り返ったように、8回までわずか1安打2四球でスコアボードに「0」を並べ続けた。ただし内容が良かったと言っても、ファームの試合。次に予定される29日のイースタン・西武戦(西武プリンスドーム)で好結果を残し、一軍昇格の足がかりを作れるかが今後の注目ポイントとなる。

 とはいえ、その斎藤も今季でプロ6年目。もういい加減、一軍で活躍しないと「解雇」の二文字もチラついてきそうなものだ。日本ハムに入団した2011年のルーキーイヤーにマークした6勝(6敗)、防御率2.69が、いずれも自己最高の成績。以降は2012年・5勝8敗(防御率3.98)、2013年・0勝1敗(防御率13.50)、2014年・2勝1敗(防御率4.85)、2015年・1勝3敗(防御率5.74)と苦しい内容が続いている。

 プロ2年目の12年シーズン終了後に右肩関節唇損傷と診断され、右肩に大きな不安を抱えた時期があったとはいえ、それを差し引いても、この体たらくは余りにも寂し過ぎる。かつて学生野球時代に甲子園、神宮球場を沸かせた「ハンカチ王子」の姿は残念なことに、どうひいき目に見ても今の斎藤には感じられない。

 それでも日本ハムは斎藤に「猶予」を与えるつもりのようだ。段々と下降気味になっているとはいえ、やはり「佑ちゃん」の人気はいまだ健在。日本ハムの中でプロ野球ファンだけでなく一般層にも、その名が広く知られている選手は斎藤以外にそう多くは見当たらない。主力中の主力である二刀流・大谷翔平投手やチームの主砲・中田翔内野手の名前を聞いてピンと来なくても「斎藤佑樹なら知ってるよ」と答える人は言うまでもなく相当に多いはず。斎藤の持つ一般的認知度は球団側から見ても、やはり捨て難いものがある。

日本ハムは斎藤に「猶予」を与えるつもりのようだ(出典:北海道日本ハムファイターズ)
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