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» 2017年04月24日 18時40分 UPDATE

横浜市との共同プロジェクト:DeNA、自動運転車「ロボットシャトル」の試乗会を開催

DeNAが、神奈川県横浜市との共同プロジェクトの一環で、自動運転バス「ロボットシャトル」の試乗イベントを開催する。

[濱口翔太郎,ITmedia]

 ディー・エヌ・エー(DeNA)と横浜市は4月24日、自動運転などの最新技術を活用して地域交通の課題解決を目指す取り組み「無人運転サービス・AIを用いた地域交通課題解決プロジェクト」を開始すると発表した。施策の第1弾として、自動運転バス「Robot Shuttle(ロボットシャトル)」の一般向け試乗イベントを4月27〜28日に金沢動物園(横浜市金沢区)で実施する。

photo 使用するロボットシャトル

 横浜市の推計によると、同市の人口は、少子高齢化の影響で2019年をピークに減少に転じ、30年に100万人を下回る見込み。新プロジェクトは、デジタル技術によって今後想定されるドライバー不足などの課題を解消し、安定した輸送を実現する狙いがある。

 試乗イベントを実施する目的は、(1)定期運行の実現可能性の検証、(2)起伏の多い同地域での実用性の検証、(3)地域住民の自動運転への理解促進――の3点。

 使用するロボットシャトルは、車体の位置情報を割り出すセンサーを上部に1つ、障害物検知用のセンサーを下部に4つ搭載。位置情報をもとに、走行ルートを自動で作成する機能や、危険時に緊急停止する機能を持ち、無人での自動運転が可能だ。サイズは3928(全長)×1986(全幅)×2750(全高)ミリで、定員は12人。最大速度は時速40キロ。

photophoto ロボットシャトルの外観
photophoto ロボットシャトルの内装=左、車いす用の乗降スロープもボタン1つで設置可能だ=右

 車内にはタブレット端末も備える。試乗イベント中は、停車駅を表示する機能に用途を限定するが、将来的には取得した位置情報を分析し、展示動物の前を通過した際に解説を表示する機能の実装も検討している。

 取得した位置情報や走行データの分析にはAI(人工知能)を活用するが、DeNAは「他社が構築を担当しているため、詳細は非公開」としている。

photo 使用するタブレット端末

 イベント当日は、午前10時〜午後3時にかけて、動物園の「アフリカ区」周辺の片道約180メートルを往復運行する予定。運行本数は、1日当たり25〜30本程度。万が一の事故を防ぐため、定員を8人に制限し、時速5キロ台で運行するほか、ドアの開閉などを担うオペレーターが同乗する。

 自動運転事業を担うDeNAの中島宏執行役員は「山や坂が多いこの地域で、定期運行の実用化のメドが立てば大きな成果」と期待を寄せる。「ただ、現在の技術では雨天時は走行できない点や、オペレーターを起用する必要がある点など課題も多い。イベントを体験してくれた顧客の意見を聞き、改善につなげていきたい」と話す。

photo 運行ルート

 今後は試乗イベントの結果を踏まえ、より坂道の多い駐車場から入口までのルートなど、園内で高齢者の負担になる箇所への導入を検討していく。

 オペレーターを廃した場合の乗降の仕組みについては、「エレベーターのように、乗客自身がドアの開閉などを担当するのが理想」(中島執行役員)としている。

 プロジェクト全体では、17年度は私有地での実証実験を重ねてサービス内容の改善を図り、18年度に私有地での自動運転サービスを開始する予定。19年度は公有地での実証実験を行い、20年度以降をメドに場所を問わず利用できる自動運転サービスの実用化を目指す計画だ。

photo 今後の予定

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