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» 2018年01月15日 11時00分 公開

一流になった「きっかけ」:できる営業マンが“他社商品”も勧める理由 (1/2)

一流の営業マンと言われる彼らも最初から一流だったわけではない。一流の営業マンへと変わる、「きっかけ」が必ずあったはずだ。大手菓子メーカーのグリコで活躍する営業マン、渡邊一雅さんもその1人である。そのきっかけとは……。

[鈴木亮平,ITmedia]

「超・営業力」特集:

 「営業の成績がなかなか伸びないなあ」「自社の商品が売れないよ」といった悩みを抱えている人も多いのでは。ビジネス書を読んだり、セミナーに出席したり、なんとかいまの立場から抜け出そうと試みるものの、うまくいかない。

 では「一流」と呼ばれている営業担当者は“ひよっこ”のとき、どういったところに着目し、どのようにして成長してきたのか。本特集はそのきっかけに迫り、二流から一流になるためのヒントを探る。


 スマートに商談を成功させ、会社の売り上げに大きく貢献する“プロ営業マン”たち。そんな彼らも最初から一流だったわけではない。一流の営業マンへと変わる、「きっかけ」が必ずあったはずだ。

 大手菓子メーカーのグリコで活躍する営業マン、渡邊一雅さん(以下、敬称略)もその1人である。

 渡邊さんは1991年に入社。小売店に対して菓子の営業を担当してきた。実績を評価され、約70人いた同期の中ではトップクラスのスピートで昇進。2011年には、長野県エリアの最高営業責任者として営業所長に就任した。現在は首都圏の量販店部門を統括する支店長として活躍している。

 だが、そんな彼も「なぜ自分だけうまくいかないのか……」と悩んでいた時期があったという。飛躍するまでに、どんな苦労があり、そして何を身につけたことで成長することができたのだろうか。

photo 渡邊一雅さん

“一流”になるきっかけ

――入社当時を振り返ると、渡邊さんはどんな営業マンだったのですか?

渡邊: 営業部に配属してからの1年間は全くダメでしたね。営業チーム(埼玉支店)の全員が予算目標を達成している中で、私だけが達成できていないという状況でした。

 私の仕事は、小売店に自社商品を置いてもらえるように、バイヤー、または店舗に直接営業をかけることでした。当時はどう動けばいいのかよく分かっていなかったこともあり、仕事は受け身の姿勢だったと思います。

 自分なりの工夫や考えもなく「何か置いて頂ける商品はありませんか」と、聞きに行っては空回りする日々が続きました。配属後、2期連続で目標を達成できなかったときは焦りを感じるようになりましたね。

――そうだったんですね。成績を上げていくことになったきっかけは何だったのでしょうか。

渡邊: 2年目にパーキングエリアの売店を担当したときの経験ですね。ガムの「ウォータリングキスミント」や、健康食品の「毎日果実」などの商品を置いてもらうための営業をしていました。先輩から引き継いだ当時、置かれてる自社商品は1種類だけでしたので、新規開拓に近い状況でした。

 ただ、パーキングエリアの売店では、なかなか健康食品は扱ってもらえませんし、低単価の商品は敬遠されがちです。また、スーパーと違ってスペースは狭く、既にさまざまな商品がぎっしり詰まっている状況でした。

 そこで、取り掛かったのが「売り場作り」です。ガムなどの小さな商品であればレジ横やレジ下などの小さなスペースでも売り場を構築できます。余分なスペースを見つけ出し、「ここに売り場を作って置いて見ませんか? そのための什器(じゅうき)はこちらで用意しますよ」を提案を始めました。

 すると、この提案に共感してくれたパートの人が売店の責任者にも掛け合ってくれて、「パートがそういうなら……」と、受け入れてくれたのです。

 テスト的に1カ月だけ商品を置かせてもらったところ、店舗の売り上げが伸びました。これを機に先方から信頼してもらえるようになり、1種類だけだった自社商品が、半年で20種類を超えることになりました。5〜6種類くらい増やせれば良いと言われていたので、大きな成果を出すことができました。

 そこから大きい規模の店舗を任せてもらえるようにもなり、役職も上がっていきましたので、まさに成長の「きっかけ」になったと思います。

――「売り場を作る」という発想が飛躍のきっかけになったということですか?

渡邊: いいえ。売り場を作ること自体は他の人もやっていますし、先輩から教わったことでもあります。重要だったのは、店舗の売り上げが上がることを最優先に考え、時には自社商品だけなく、“他社商品”も一緒に勧めて売り場を作っていったことです。どういうことかと言うと……。

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