1点目は責任者に権限移譲することだ。
新規事業が失敗する要因の1つに、マネジメント層が事業計画や進捗状況を細かくチェックしすぎて、スピード感が失われることが挙げられる。
メルカリカウルの場合、事業計画を最終的に承認するのはメルカリとソウゾウの経営陣だ。だが、スケジュールや予算などを細かくチェックするスタイルではなかったという。メルカリでは「もうかりそうな商材だから」「事業計画書が完璧だから」ではなく、「新サービスが成功するかどうかは立ち上げる人に依存するという考え方が強い」(藤崎氏)からだ。
今回の新規事業の場合、肝となるのは「アプリは使いやすいか」「顧客が出品したくなるか」という点だ。面倒に感じられがちな出品作業を簡単にするだけでなく、楽しく売買できる仕掛けがあるかどうかが成功の鍵を握る。
藤崎氏は、スマホの画面イメージを見せながら経営陣に説明した。プレゼンというよりは、どうすれば使いやすくなるか」という議論が中心だった。やりとりを通して、経営陣は藤崎氏が明確なビジョンを持っていることを確認できたため、権限移譲することになった。
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