ワーキングスペースにはフリーアドレスのオープンデスク13席に加え、鍵付き個室デスク10席を設置。無線LANが完備されているほか、電話ができるスペースなどもあり、さまざまなニーズに対応している。
また、子ども連れの通勤の負担を軽くするために、おむつや衣類・寝具類の洗濯サービスも施設側で用意しており、必要最小限の持ち物で利用することができる。ママスクエアの藤代聡社長は「丸の内近辺には28万人以上の方々が働いていることもあり、高いニーズを感じている。弊社は全国に19の拠点をもっているため、多くの保育士が在籍していることが強みで、今回のモデルを広げていきたい」と意気込む。
企業にとっても自社社員の子育て支援は喫緊の課題となっている。また、多くの企業が働き方改革に取り組む中、在宅勤務の導入やサードプレイスの利用等が広がっている。三菱地所プロパティマネジメントの須田準人テナントサービス推進室参与は「今回の取り組みによって、子どもを保育所に預けることができずに働くことを諦めざるを得なかった方々のための受け皿になればと思う。多くの需要があるので今後、他の事業所でも同様の取り組みを広げることも検討したい」と話す。
4月19日午前に実施した内覧会では小池百合子東京都知事も視察に訪れた。4月23日には山王パークタワー入居者向けに「企業主導型保育施設 コトフィス山王タワー」も同時に開業予定だ。利用者のオフィスと同じビル内で子どもを預けられるので、余裕をもって仕事に専念することができる。
企業内保育所の設置は徐々に広がりを見せている。子どもの受け皿を確保している企業は、女性だけでなく男性従業員にとっても魅力的であり、優秀な人材をつなぎとめておくための差別化につながりそうだ。
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