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» 2018年06月05日 06時00分 公開

服を買い替える手軽さで、車を乗り換えて:DMMが「中古車買い取り」参入 仕掛け人が語る“本気度” (1/2)

DMMが中古車買い取りサービス「DMM AUTO」を開始。アプリで車の写真を撮ると、人工知能が約3分で査定金額を算出するスピード感が特徴だ。事業責任者が狙いを語った。

[濱口翔太郎,ITmedia]

 DMM.comは6月5日、中古車買い取りサービス「DMM AUTO」を日本全国でスタートした。顧客がスマートフォンアプリで売りたい車の写真を撮影すると、AI(人工知能)が約3分で査定金額を算出。必要書類を郵送して自動車を引き渡すと、アプリに登録した銀行口座に入金される流れだ。一連の取引に要する時間は5日〜1週間で、実店舗を訪れて査定・交渉する手間を解消した点が特徴。

 サービス開発を担った、DMM AUTO 事業責任者の西小倉里香氏は「DMMと中古車ビジネスの組み合わせを疑問に思う人がいるかもしれないが、当社は本気だ。すでにカスタマーサポート担当者や、中古車ビジネスのプロを重点的に採用している。ゆくゆくは当社の中核事業に育てたい」と意気込む。

photo DMM AUTO 事業責任者の西小倉里香氏(=左)、DMM AUTO事業部 マーケティング部長の出村光世氏(=右)

コストを抑えて、買い取り額を維持

 車の受け取りは外部のパートナー企業に委託し、DMMはサービスの設計・運営と、AIのアルゴリズム改善などを担う。買い取った車はオークションに出品するほか、販売店などの法人に納入する。個人客への販売は行わない方針だ。買い取り額と販売額の差額のみを収益源とし、査定などに手数料は設けない。

 買い取った車は長期間保管せず、短いスパンで二次流通市場に流す方針。実店舗の運営コストだけでなく、車の保持・管理コストを抑えることで、買い取り価格面の競争力を担保する。

photo アプリの利用画面

スピーディーに車を売りたい人がターゲット

 ターゲット層は地域・年齢を問わず、スピーディーに車を売りたいと考えている人。まずは車の売買に慣れている層を取り込み、徐々に裾野を広げる計画だ。利用には「DMM会員」への登録が必要で、当初はiOSアプリのみ展開する。

 「2700万人存在する『DMM会員』とのタッチポイントを拡大し、会員の動きを活性化したい。当社の会員は平均年齢が36歳とやや高く、車の使用率が高い地方にも多く分布している。会員サービスとの親和性が高いと判断し、参入を決めた」(西小倉氏)という。

photo 「DMM AUTO」の強み

中古車市場の拡大が背景に

 近年の自動車業界では新車の売れ行きが落ちている一方、中古車の売買は活性化しており、中古車小売市場の規模は3兆円に上る。こうした市場動向も参入を決めた要因だという。

 「中古車買い取りの需要が高まりつつあるいま、『早く取引できる』という選択肢を増やして顧客を獲得したい。歴史ある業界なので、すぐに競合に勝てるとは考えていないが、一定のニーズはあるとみている」(同)

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