国交省、タクシーの「相乗り輸送」を実験 運賃は分担一緒に乗る人、アプリで募集

» 2017年12月19日 19時31分 公開
[ITmedia]

 国土交通省は2018年1月22日〜3月11日に、同じ方向に向かう乗客をスマートフォンアプリでマッチングし、1台のタクシーに相乗りで乗車可能にするサービスの実証実験を行うと発表した。料金は走行距離に応じて分担するため、格安で乗車できる点が特徴だ。

photo タクシーの相乗りが可能になる(画像はイメージです)

 実施エリアは東京都内の23区、武蔵野市、三鷹市。大和自動車交通グループ4社と日本交通グループ11社が協力し、計949台の車両を提供する。実験専用のアプリは設けず、両グループの公式アプリがマッチング機能を個別に搭載する形となる。「タクシーの運賃は高い」と考えて乗車を敬遠していた顧客層の獲得と、ドライバー側の輸送効率化が狙い。

 マッチングが成立すると、走行距離と乗車人数を基にアプリが運賃を算出するため、利用者は事前に所要金額が分かる。異なる場所から乗り合わせることも可能で、同乗者は乗車したい地点をアプリで設定できる。

photo 料金の算出方法の一例

 想定する利用シーンは、(1)終電後の深夜時間帯、(2)朝の通勤時間帯、(3)イベント時、(4)空港へのアクセス――など。

photo 大和自動車交通グループのアプリ画面
photo 日本交通グループのアプリ画面

 国交省は、マッチングの成立状況と運賃水準の検証結果や、利用者アンケートの結果を踏まえ、制度化を検討するとしている。

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